バイオレットライトは近視の進行を遅らせる?
という主張がある(いずれも慶應大学の研究G)
バイオレットライトを通す眼内レンズを装着した患者は、近視の進行が抑制されていたのです。コンタクトレンズでも調査したところ、同様の結果が得られ、マウスやヒヨコなどの基礎研究の結果も重ね、バイオレットライトを浴びることが近視の進行抑制に効果があることを発見したのです。このバイオレットライトこそ、太陽光に含まれる光なのです。 坪田 オフィス内で作業をしていても、毎日2時間、週14時間を屋外で過ごすと、近視になりにくいという論文があります。外に出ないで、オフィス内にずっといると近視がより進行します。 意識して、窓を開けたり、ベランダに出たりする。直接、太陽光を浴びる環境をつくることを推奨しています
照度
Form-deprivation myopiaでは効果あり
Lens-induced myopiaでは高い照度(25000lx)でも禁止抑制効果はない(猿実験)
しかし太陽光なら効果あり=波長?
照度の条件一定じゃないから何でこうなるのかわからなかった基素.icon
バイオレットライトをカットすると近視が進むという傍証がいくつか
屋内だと浴びられない
バイオレットライトは近視進行予防になりうるのか? 鳥居秀成 日本白内障学会誌 31:43~46,2019
近視進行を抑制する環境因子のうち,複数の疫学研究や介入研究の結果からコンセンサスが得られているものに屋外活動があげられ,屋外活動時間が長いほど近視進行が抑制されるといわれている.さらに,屋外活動が近視の発症抑制にも重要であることがメタ解析の結果から示された2).
筆者らのグループは屋外活動を構成する因子のうち,特定波長のバイオレットライトが小児の近視進行抑制だけでなく3),成人の近視進行抑制にも重要である可能性を報告4)した.
現時点では完全に近視進行を停止させることはむずかしいが,バイオレットライトを含む環境因子を改善することにより,近視進行抑制ができる可能性があると筆者らは考えている.
バイオレットライト近辺の光の波長は,白内障形成やメラトニン分泌などへの影響はほとんどないことがすでに報告27)されているが,今後は前向き臨床研究を含め,安全性や有効性を検証していきたいと考えている.