トランプは石炭回帰
2025-09-30 "Fossil Fuels and Fossilized Minds"
要するに何の話か: トランプが石炭を復活させようとしているが、それは経済的合理性ゼロの「文化戦争」のためだ、というクルーグマンの主張。
自分はオランダから帰ってきたばかりで、あちこちに風力タービンが林立していた。「鳥や鯨が死屍累々」なんて嘘っぱちで、風力は化石燃料より遥かにクリーンだ。
トランプの立場: 風力が嫌いで石炭が大好き。ロードアイランド沖のほぼ完成していた洋上風力発電所(Orstedが開発)に工事停止命令を出すほど徹底している(Orstedは提訴して停止命令を覆した)。さらに連邦土地での石炭採掘開放・汚染規制撤廃・数億ドルの補助金投入と石炭復活に全力。
エネルギー長官クリス・ライトの言い分: 「石炭はサンフランシスコやボルダーやニューヨークのシャルドネ飲みの連中に流行遅れだと思われているだけだ」──というなんとも時代錯誤な文化戦争ネタで石炭擁護。
クルーグマンの反論①(雇用の話): 石炭が「雇用を守る産業」という主張は数十年前に賞味期限切れ。1950年代に50万人いた炭鉱夫は、露天掘りの巨大ショベルや「山頂爆破採掘」によって機械に置き換えられ、2008年時点で8万人へ激減。今は約4万人しかいない。ちなみにワイナリーは13万人雇用している。
クルーグマンの反論②(石炭衰退の本当の理由): 石炭消費が減り始めたのは2008年以降だが、主に代替したのは再エネではなくシェールガス革命によって安価になった天然ガス。太陽光・風力がここ数年で急成長しているのは「オシャレ」だからではなく、単純にコストで石炭に勝ったから。
再生可能エネルギー#686cbfaf0000000000f7eea3
トランプの事実誤認: 国連総会でトランプは「中国は世界に風力タービンを売っているが自国ではほとんど使っていない」と発言。実際には中国は世界最大の風力・太陽光発電大国であり、完全にデタラメ。
石炭推進に経済的・エネルギー的な正当性はひとつもない。全部「リベラルをやっつける」ための文化戦争だ。環境が傷む? MAGAからすればそれも「リベラルへの嫌がらせ」として加点対象である。