アウトソーシング
製造をアウトソースすると、どうしても硬直したプロセスになりがちですが、我々の製品のサプライチェーンは緊密に統合されています。
世間ではアウトソーシングは効率がいいと思われています。これは間違いです。
単純に製造をアウトソースするのでは、結果的にコストがかさんでしまいます。そして製品の値段が高くなってしまうわけです。
アウトソースをすると、アウトソース先の会社を管理するマネージャーがたくさん必要になります。
しかし彼らは工場や製造業については何もわかっていません。できることといえば値切ることだけです。
ここをうまくやる会社もあるはず
とりあえず600万個作りましょう
10社ほどのメーカーさんに同じ品質のものを
作っていただく必要があり、品質管理が難しかったですね。
製品技術の前回のインタビューに出ていた
森さんをはじめとする量産担当の人たちが
生産現場の中国に張り付いていたので、
臭い確認を検査項目に入れたらどうですかと
推薦したりして、連携して生産を進めました。
オーブンで焼いても、なぜかシロキサンガスが
検出されてしまうことがあり、
それをたどって調べるのが大変でした。
「オーブンの中に詰め過ぎじゃないですか?」とか、
「オーブンの換気ファンが回ってないんじゃないですか?」と
現地に連絡をとって連携しながら、
いろんな原因を考えて対応しました。
中国が最近IP(知的財産)ビジネスに舵を切っているのも頷けます。中国の会社としてもただマネージャーたちから値切られ続けるのは耐えられないからです。
だから最近では中国も自分たちの独自の製品を作ろうとしています。
プロダクトデザインとマニュファクチャリングを統合して一体化しようとしています。私はこれこそが製造業の未来だと思います。我々のやっているのもそういうことです。