ただの水を高く売る
水でもっとも安全性がしっかりと調べられているのは水道水なのです。いわゆるミネラルウオーターというボトル水は、水道水と比べると調べられている成分数はずっと少ないです。 水道水は毎日飲むものに対して、ボトル水はたまに飲むものということで、調べ方が違うのです。
かつて、大都会の水道水はまずかったです。
家庭排水などがたくさん流れ込んだ川の水を原水にして、塩素を使って汚れを分解する急速ろ過法でした。そのとき汚れの成分と塩素が結びついて独特なにおい物質がふくまれていたのです。 そこで、塩素ではなくオゾンを使って汚れを分解する高度な処理方法に変更しました。そのようにしてつくられた水道水とミネラルウオーターを、同じ温度に冷やして飲み比べるともう差がないものになりました。 ただの水と変わらないものに多くの金を払っている
多くは、届出には最終製品を用いた臨床試験または機能性関与成分に関する論文や文献調査が必要ですが、割と容易に受理しやすい「機能性表示食品」にもなっていません。単なる清涼飲料水で、薬機法や景品表示法ぎりぎりで、曖昧に効能らしきことを述べるだけです。 微生物の発酵生成物から成分を抽出したという清涼飲料水は、公表成分が「ナトリウム」だけでした。そういうものが500ミリリットル4500円程度もする価格で売られていたりします。
ニセ科学商品の中の水ビジネス商品は、次のような特徴があると考えています。
・「水を飲む選択肢」以外に、十分な根拠のある効果効能をもったものがない
・中身のほとんど大部分は水道水や地下水なので、ほかの健康食品・サプリと比べるとずっと副作用が少ない (だから問題になりにくい)
・原価は非常に低いが販売価格を高額にしやすい
ビジネスとして儲かる