いいものを作れば売れる
高値の宝
一見すると訳の分からない見たことがない商品が結構良い値段で売ってるんです。創業者の安田さんに「あまり見たこともない不思議な商品を売ってますね」と言ったら、「そうだよ。俺のとこはどこにでもあるものを価格だけで勝負していたら潰れちゃう」と言っていた。
ドン・キホーテは「驚きの安さ」とPRして、確かにお店の表側には安い商品が並んでいるんですが、奥に入ると見たこともない商品が並んでいる。あれうまいですな。ノウハウですよ。圧縮陳列だから頭がごちゃごちゃになって訳が分からなくなり、宝探しの気分になって買うんです。
。非常に成功しているタイの店を僕も見てみたが、100円ショップなのに日本円で200~300円ぐらいの価格になっている。社長の矢野さんに、「あれ、100円ショップかと思ったら300円ショップですね」と言ったら、「タイでは平均すると、そんなもんかな」と言うじゃないですか。でも現地のタイ人は、お休みの日には日本人街にあるダイソーめざしてバスで乗り付けるんです。ニッチな100円ビジネスに、まったく別な付加価値を付け始めている。 巨大企業との闘い方(曖昧)
大きい奴らはでっかいのが自社の強みだと知っているから巨大な設備投資などの物量で勝負してくる。...だから同じ舞台では勝負はしない。
困るのは、こちらが創った市場に興味を持たれることなんだ。消臭芳香剤や脱臭剤分野で、エステーが挑戦して成功した分野には大きい企業も目をつけてくることがある。僕にしたら「こっちに来るな」という感じ。でも、だいたい勝ちます。なぜなら
旬の人気キャラクターを企画品で使うとか、
生産体制でも僕の方が小回りが利きますから。
なぜ?
大きな奴をなるたけ刺激しない。
ニッチマーケットとはいえ100億円規模になると大手が出てきますから、なるべく市場の急成長を抑えて大手が魅力を感じないようにしておく。
小さな奴は刺激する。
2匹目のドジョウを狙って入ってくるのを促す。入ってきたら新商品を投入したりして相手が開拓した市場をいただく。
そうしてニッチの市場で大きなシェアを握っていれば、大手が参入してきても簡単には負けないのです。
強い奴とのケンカは避けて弱い奴とだけ戦う。これが必勝不敗の大鉄則ですよ。