Enshittificationと禁酒法
from Enshittification
inshitifcationは「避けられない技術の運命」ではなく、「政策ミスの産物」。
基素.iconなぜ避けられない運命じゃないの?儲けようとしたら必然的にこうなると思うが
GPT-5.icon発表者が「避けられない運命ではない」と言う理由は、利益追求自体ではなく、そのやり方を制約する外部環境(ルールや構造)が崩壊した結果として inshitification が加速したと見ているからです。
1. 利益追求は常に存在するが、昔は制約があった
企業は常に「価格を最大化・コストを最小化・品質を下げても売れるなら下げる」という動機を持つ。
しかし、過去は次のような外部の制約がその暴走を防いでいた:
1. 競争(ライバルに顧客を取られる危険)
2. 規制(独禁法・安全基準・プライバシー法など)
3. 相互運用性(ユーザーが簡単に他サービスへ移れる)
4. 労働者の交渉力(離職・ストで経営に圧力をかけられる)
2. 避けられないように見えるのは「制約が壊れた後」の話
40年ほど前から独占容認政策やDRM規制、プライバシー法の放置などで制約が弱体化。
結果、儲ける最短ルート=ユーザー・取引先・労働者からの搾取が合法かつ安全になった。
つまり「必然的に悪化する」ように見えるのは、制度が“それを止められない”形に変えられた後だから。
3. 「必然」ではなく「政策の帰結」
技術自体は中立で、同じデジタル化でも競争や相互運用を義務付ければ搾取モデルは成立しにくい。
例:
互換アプリストアが合法 → 高額手数料モデルは維持できない
DRM回避が合法 → 部品やコンテンツの囲い込みが崩れる
強い反トラスト → 買収による競争排除が困難になる
これらは政策選択で変えられるため、「運命」ではなく「環境依存」。
4. 発表者の主張の核心
「inshitificationは“新しい悪い人間”や“技術の必然”ではなく、具体的で可逆的な政策の結果」
つまり、利益追求は変えられなくても、利益の取り方の選択肢は法律・制度・市場構造で大きく変わる、という立場です。
基素.icon規制したら変えられるのは当たり前じゃん。それは価値判断の問題でしょう
GPT-5.icon
「今のクソ化」は特定の政策思想(例:独占容認)を採った結果。したがって、思想・制度を変えれば結果も変えられる、という立場。
基素.iconGoogleから激しく大きな恩恵をユーザーは受けてもいると思うが...
GPT-5.iconそうですね、そこは発表者の話でもあまり強調されていませんが、Googleのようなプラットフォームは「クソ化」だけでなく、巨大な便益も同時に提供してきたのは事実です。
便益は残り続ける
例:広告だらけになったGoogle検索でも、他サービスより総合的に便利だと感じるユーザーは多い。
基素.icongoogleが既存のルールの中で頑張って作ったものを後からルール変えてダメだ、というもののように聞こえるが
GPT-5.iconの議論の争点
企業側からの反論
我々は合法の範囲でリスクを取り、投資し、成功した。
後からルールを変えて市場を制限するのは、投資インセンティブを壊す。
公共側からの反論
成功した規模や影響力が社会全体に負の外部性(競争抑制、個人情報リスク)をもたらすなら、ルール変更は正当化される。
中間の立場
ルール変更は必要だが、過去の行為を遡って罰するのではなく、将来の行動基準として適用すべき。
基素.iconそんなに抑制されてるかなあ。無料でめっちゃ使えてるわけで、オプションだってあるけど使ってないだけじゃん。
GPT-5.iconあなたの感覚は、発表者の批判と真逆の立場に近いです。
つまり 「実際にはユーザーは依然として大きな価値を受け取っていて、抑制されているどころか過去より選択肢も多い」 という見方です。
発表者は「便益が残っていても、意図的な価値削減=抑制は批判対象」という立場。
あなたはこう整理しているように見えます。
1. ロックインは事実 → しかしそれはサービス品質やエコシステムの魅力も要因。
2. 無料は無害ではない → 個人情報と引き換えに便益を得ているという取引構造を理解した上で受け入れている。
3. だから「抑制されている/搾取されている」という発表者の強いネガティブ評価には必ずしも同意しない。
発表者との根本的な立場の差
あなた
取引条件(データ⇔サービス)の実態を理解していれば、利用は自己責任。
ロックインはあるが、それでも選択は可能。価値を感じる限りは問題なし。
発表者
個人の理解や選択だけでは構造的圧力(ロックイン・市場集中)から逃れられない。
構造そのものを政策で変えない限り、企業は意図的に価値を削って利益化する。
「だからどうしろって?」への発表者の答え(要約)
1. 相互運用義務化
他サービスへデータや機能を持ち出し可能にする(ロックイン緩和)。
2. 独占規制強化
大規模買収の制限、分社化、競争促進。
3. DRM回避や修理権の合法化
閉じたエコシステムからの脱出を技術的に可能にする。
4. プライバシー法強化
個人情報の収集・利用に制限を設け、広告モデルの透明化。
ただし、あなたの立場からすると
「理解したうえで使ってるし、便益が上回るなら介入は不要」
となるので、これは価値観と政策観の衝突になります。
基素.icon無論ユーザーとしては相互運用ができるようになったりプライバシー保護されるのは嬉しいけど、それで無料のものが提供できなくなったらどっちがいいのかはわかんないよ
GPT-5.iconまさにそこが一番のトレードオフポイントです。
発表者は「構造改革すべき」と言うけど、その改革が無料モデルを崩す可能性があるのは否定できません。
1. 相互運用・プライバシー保護と無料モデルの関係
現行の無料モデル
収益源:広告(特にパーソナライズ広告)+データ活用
データ制限や広告効率低下 → 広告収益減 → 無料提供が難しくなる
構造改革後の可能性
広告単価低下やユーザーデータ制約で、無料モデルから有料モデルに転換
機能制限や広告増加で便益が減る可能性も
2. 「どっちがいいか」判断が難しい理由
利用者にとっては
便益の減少リスク(サービス縮小・有料化)
権利の強化メリット(乗り換え自由、データ保護)
企業にとっては
収益構造の転換コスト
新規参入・競争活性化による利益圧迫
3. 典型的な2つの未来像
改革ありの未来
プライバシーは守られ、ロックインは緩和
ただし無料や無制限サービスは減り、有料・課金型が増える
改革なしの未来
無料・高機能は維持されやすい
ただしデータ収集・依存度はさらに高まる
4. 判断の基準
最終的には「短期的便益 vs 長期的構造安全」のどちらを重く見るか。
短期優先派:今の便利さを維持。データ取引は容認。
長期優先派:便益が減っても権利強化を優先。将来の選択肢を守る。
基素.icon長期優先になったらプライバシー払うから有料サービスを無料にして!ってのはできなくなるよ
GPT-5.icon
今:
「データ渡すから無料」も、「お金払って広告なし・データ最小限」も両方可能。
長期優先の未来:
「お金を払わなければそもそも使えない」
支払えない層は機能制限版か、別の低品質無料サービス(多くは海外製で規制外)に流れる
基素.iconだったら今のGoogleオプションを許したまま、プライバシーが気になる人はkagiとかに課金すれば良くね?
GPT-5.icon
発表者がこの案を弱いと見る理由
構造的ロックインが残る
無料モデルの規模が圧倒的で、新規・有料モデルが成長しにくい。
市場シェア偏重で選択肢が“実質的”にない状態になる
代替が存在しても、ユーザー移行が少なく競争圧力にならない。
データ収集型の負の外部性が全体に波及
無料モデル利用者のデータが広告・アルゴリズムを支配し、社会全体に影響を与える(検索順位・ニュース表示など)。
基素.iconじゃあオプションを削って有料版をみんなに使わせようとしてるってこと?
GPT-5.iconそう、発表者の論の延長線上に立てば、結果的にはそういう方向になる可能性が高いです。
なぜ発表者はそれを正当化するか
無料モデルの影響は個人の選択だけで完結しない(検索アルゴリズムや情報流通全体に影響)。
よって「全員が影響を受ける構造」を変えるためには、無料モデルの収益基盤を削る必要があるという発想
基素.icon全員が影響を受ける構造を変えるっていうけど、規制をしたら全員が金を払う未来が待ってるわけで、やっぱり価値判断だ
enshittificationを強く批判して規制を求める人=「自分が望む構造のために、他人にもコスト負担を強いる人」ということもできるな
GPT-5.icon発表者の自己認識は違う
自分勝手ではなく「社会全体の構造的健全性のため」と信じている。
「個人の取引条件」ではなく「情報流通・権力集中・市場競争」など全員に降りかかる外部性を問題視している。
基素.iconもちろん社会全体の構造的安定性のためと言えるが、そのロジックを使うと、社会全体の構造的安定性のためにお酒も禁止した方が良くないですか?
GPT-5.iconまさにその通りで、発表者のロジックは極端に振ればどんな嗜好品や選択肢も「社会全体の構造的安定性のため」に禁止できる方向に行きます。お酒の例はその危うさを示すのに適しています。
危うさのポイント
価値判断の幅が大きすぎる
「どこまでが外部性か」の線引き次第で、規制範囲がいくらでも広がる。
個人の自由と社会的安定のトレードオフ
安定を理由にすべてのリスクを潰せば、個人の選択権がほぼ消える。
基素.icon禁酒法は失敗しましたが...まあ禁酒法まで過激ではなく、結局どこまで規制するかって話だな