Enshittification
1. 低価格・高品質で客を集める。
2. 十分デカくなったら質を落とす/値段を釣り上げる。
3. 客は減らないギリギリまで搾る。
というプロセス
作家のCory Doctorowの造語
https://www.youtube.com/watch?v=ydVmzg_SJLw
イントロ:看護師アプリの例
米国では看護師が「Uber for nursing」型アプリ(Shift Key、Shift Med、Care Rev)経由で雇用される事例が増加。
賃金提示前にデータブローカーから個人の財務情報を購入し、負債が多い看護師には低い時給を提示(=アルゴリズム賃金差別)。
これは「inshitification(クソ化)」の典型例であり、デジタル化によるリアルタイム操作(twiddling)で労働者から価値を搾取する構造。
inshitifcationの3段階モデル(Google例)
1. 第1段階:ユーザーに価値を提供しつつ囲い込み(例:Googleが検索市場を独占するまで品質重視)。
2. 第2段階:囲い込んだユーザーに対し価値を削減し、ビジネス顧客を優遇(広告枠増加、監視広告強化)。
3. 第3段階:ビジネス顧客も囲い込み、両者から搾取(価値を最小限だけ残し、利益を最大化)。
twiddling(内部技術的仕組み)
デジタル企業は無数のパラメータをリアルタイムに操作可能(価格、表示順位、推奨内容等)。
Uberの賃金操作や看護師アプリの賃金調整が典型例。
技術そのものより、社会・政策環境がこの悪用を可能にしている。
抑止力の4要素と崩壊
1. 競争:40年前からの反トラスト緩和で市場独占が加速(例:FacebookによるInstagram買収)。
2. 規制:産業集中で規制当局が捕捉され、プライバシー法など重要法制が更新されず(米国では1988年以降なし)。
3. 相互運用性(Interop):DRMやDMCAにより改造・互換ツールが違法化、競争や改善の道を封鎖。
4. 労働力:かつて希少性で権力を持った技術労働者が、大量解雇やAI化構想で交渉力喪失。
政策選択の帰結と逆転の可能性
inshitifcationは技術進化ではなく特定の政策選択の結果。
競争政策、規制強化、相互運用性の回復、労働者権利の強化で逆転可能。
具体策例:
反トラストの強化(EUのDMA/DSA、各国の法改正と連携)
反回避条項(DRM規制)の撤廃 → 修理権・改造権を回復
海外市場で米国大手依存を減らすための互換アプリストア、修理ツール販売
競争促進によるプラットフォーム手数料削減
結論
inshitifcationは「避けられない技術の運命」ではなく、「政策ミスの産物」。
政策環境を変えれば、過去の「良いインターネット」から新しい「良いインターネット」への移行は可能。
新しいネットは、旧来の技術的自立性とWeb 2.0の使いやすさを兼ね備え、気候危機や権威主義に対抗するための基盤となり得る。
Enshittificationと禁酒法
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Enshittification
https://foosoft.net/posts/leaving-github/
Here is how platforms die:
first, they are good to their users;
then they abuse their users to make things better for their business customers;
finally, they abuse those business customers to claw back all the value for themselves.
Then, they die.
I call this enshittification, and it is a seemingly inevitable consequence arising from the combination of the ease of changing how a platform allocates value, combined with the nature of a “two sided market”, where a platform sits between buyers and sellers, hold each hostage to the other, raking off an ever-larger share of the value that passes between them.
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元の文の構造 ("the combination of A, combined with B") は、厳密には文法的に間違いではありません。しかし、これは冗長で不自然な表現です。
ネイティブスピーカーの印象:
1. 冗長さ:多くのネイティブスピーカーは、この表現を不必要に複雑で冗長だと感じるでしょう。
2. 混乱:「combination」という概念が二度繰り返されることで、読者を混乱させる可能性があります。
3. 編集不足:この種の重複は、文章が十分に編集されていない印象を与えることがあります。
4. 話し言葉的:書き言葉としては不自然ですが、話し言葉ではこのような重複が時々起こることがあります。
5. 強調の意図:著者が二つの要素を特に強調しようとしたのかもしれませんが、その意図が逆効果になっている可能性があります。
プロの編集者やライティングの教師であれば、このような表現を避けるよう助言するでしょう。より簡潔で明確な表現、例えば "arising from the combination of A and B" や "arising from A and B" を推奨するはずです。
この文の構造は、文法的には「許容される」かもしれませんが、効果的なコミュニケーションの観点からは問題があると言えます。ネイティブスピーカーの多くは、この表現を読みにくく、洗練されていないと感じる可能性が高いです。​
https://pluralistic.net/2023/01/21/potemkin-ai/#hey-guys
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電子フロンティア財団(EFF)の特別顧問を務めており、テクノロジー法、政策、基準、条約における自由を擁護しています。
テクノロジーと社会の関係性、特にプライバシーや知的財産権などの問題に深い関心を持っています。
オープンソースやデジタル権利に関する活動にも携わっています。
https://pluralistic.net/2023/01/21/potemkin-ai/#hey-guys
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プラットフォームの「enshittification(品質低下化)」プロセス:
初期段階: ユーザーに価値を提供し、多くのユーザーを獲得する。
中間段階: ビジネス顧客(広告主や販売者など)に価値をシフトし、ユーザー体験を犠牲にする。
最終段階: ビジネス顧客からも価値を搾取し、株主への利益を最大化する。
結果: プラットフォームの品質が著しく低下し、最終的に衰退する。
主な例:
Amazon: 検索結果の広告化、マーケットプレイス手数料の高騰
Facebook: ニュースフィードの操作、広告の増加
TikTok: 「加熱」ツールによる人為的なコンテンツ推奨
この現象の根本原因:
プラットフォームの独占的地位
ユーザーのロックイン効果
短期的な利益追求
対策として、著者は以下を提案:
エンドツーエンド原則の遵守
プラットフォーム離脱の自由の保障
相互運用性の確保
彼の思想と問題意識は以下のようにまとめられます:
テクノロジーの民主化:
著者は、インターネットや技術プラットフォームが本来、分散的で民主的であるべきだと考えています。
「Netheads」の思想を支持し、ネットワークの価値はエッジ(ユーザー側)にあるべきだと主張しています。
企業の独占と権力集中への批判:
大手テクノロジー企業による市場の独占を問題視しています。
これらの企業が持つ影響力が、ユーザーの自由や選択肢を制限していると考えています。
ユーザーの権利と自由の擁護:
エンドツーエンド原則(willing speakersからwilling listenersへの直接的な通信)の重要性を強調しています。
ユーザーがプラットフォームを自由に離れる権利(freedom of exit)を主張しています。
短期的利益追求への批判:
企業が長期的な持続可能性よりも短期的な利益を優先することを「enshittification」として批判しています。
これが最終的にはプラットフォーム自体の衰退につながると警告しています。
プライバシーと個人データの保護:
ユーザーデータの過剰な収集と利用を問題視しています。
特にTikTokなどの監視的な面を持つプラットフォームを批判的に見ています。
相互運用性の重要性:
プラットフォーム間の相互運用性を重視し、これによってユーザーの選択肢が増えると考えています。
政策立案者への提言:
著者は、これらの問題に対処するための政策的介入の必要性を訴えています。
特に、ユーザーの権利保護とプラットフォームの力の制限に焦点を当てた政策を求めています。
基素.iconオープンなものに誰が金を出すんだ問題
Claude 3.5 Sonnet.iconGAFAMに「勝つ」ことは非常に困難ですが、完全な勝利を目指すのではなく、より健全で多様なデジタル環境を徐々に構築していくことが現実的なアプローチだと言えます。法規制、技術革新、ユーザーの意識変化などが相まって、長期的には市場のダイナミクスが変化する可能性があります
The General Theory of Enshittification - Paul Krugman
「enshittification=クソ化」現象
最初はユーザーに優しい → 事業客優先 → すべて自社取り込み → サービス崩壊。
クルーグマン曰く、ソーシャルだけじゃなく ネットワーク効果 が強いビジネス全部に当てはまる。
儲け方は単純
1. 低価格・高品質で客を集める。
2. 十分デカくなったら質を落とす/値段を釣り上げる。
3. 客は減らないギリギリまで搾る。
数式モデルも作った
初期は赤字覚悟の“浸透価格”。
ある時点で 価格ジャンプ⇒ 利益急増(Uberの黒字転換が好例)。
完全死亡ではなく 停滞 がゴール。FBユーザー数が頭打ち状態。
なぜ最近多い?
2000年代にネット普及→ネットワーク効果を活かした独占が簡単に。
Amazon、Facebook、Peak TV…みんな同じライフサイクル。
ユーザーの心理ミスリード
「昔は善良、今は悪徳」は思い込み。最初から“ビジネス”。
経営側も “元ヒーローが嫌われ者” になり発狂。
SNSが衰退するしくみ