ENIAC
第476回(2020/12/9) ENIACで実行された数値計算について 長島 毅
2016年、ENIAC 完成 70 周年を記念して米国にて発刊された“ENIAC in Action”の 邦訳「ENIAC ─ 現代計算技術のフロンティア ─」[1](以下、本書)が刊行 されたが、筆者は、ご縁を得て、その翻訳作業の一部をお手伝いさせて頂く過程で、 ENIAC 開発当時の様々な物語に初めて接することができた。
ENIACで実行された研究課題すなわち
本文だけでは分かりにくいと感じた点について、筆者なりに 補足説明を加えた上で、それぞれの解析の根幹をなす数値計算技術である、①擬似乱数生成、②常微分方程式の数値積分法、③偏微分方程式について、その後の発展 も含めて、整理と解説を行い、筆者なりの所感を述べた。