2026-03-28
2026-03-27←創作日記(2026年3月)→2026-03-29 1週前:2026-03-21 1年前:2025-03-28
Claude Opus 4.6.icon「離脱可能性」が担保されている限り、独占欲の表明は加害ではなく情報開示にすぎない。
権利濫用の防止や信義則(民法1条2項)はメタルール
Claude Opus 4.6.icon
「悪法も法なり」は、ソクラテスに帰せられる言葉だけど、これは法と道徳の同一視というより法的秩序そのものに価値を置く立場の表明に近い。つまり「この法の内容が正しいから従う」ではなく「法的秩序が崩壊するコストが、個別の悪法に従うコストより大きい」という計算。ソクラテス自身、アテナイの法が正しいと思って毒杯を飲んだわけではなく、法を破って逃げることが共同体の秩序を毀損すると判断した。
2026-03-28 Talking with David Roberts - Paul Krugman
クルーグマンがエネルギー・気候ジャーナリストのデイヴィッド・ロバーツ(Substack「Volts」)と対談。イラン戦争による第三次世界エネルギー危機のさなか、エネルギー政策と地政学と技術の話をしている。
今回のエネルギー危機は完全に自作自演(トランプがイランに開戦)。先進国は富のバッファがあるからまだしも、新興国は「火曜は運転禁止」みたいな原始的手段しかなく、ただ苦しむだけ。(ロバーツ)
バイデンが予算つけた郵便公社のEV化計画をトランプが潰した結果、燃料費高騰で郵便公社が8%の追加料金を課す羽目に。自業自得の見本。(ロバーツ)
気候科学の議論が政治の表舞台から消えた。2024年選挙後、民主党含めパンディットたちが一夜にして「もう誰も気候なんか気にしてない、Affordabilityの話をしよう」と決めてしまった。(ロバーツ)
科学で説得する戦略は完全に失敗した。共和党の否認論は2003年から2023年まで一字一句変わっていない。実際に進歩をもたらしたのは、技術が学習曲線を降りてきて市場に押し入ったことだけ。(ロバーツ)
世界の大きな構図:アメリカは最後の巨大ペトロステートとして化石燃料と心中しようとしている。中国は最初の「エレクトロステート」として経済の電化を猛烈に進め、バッテリー・EV・太陽光パネルなどの技術を支配しつつある。未来がどちらにあるかは明白。(ロバーツ)
「石油最大生産国になれば、エネルギー独立だ」と共和党は言ってきたが、石油はグローバル市場なので最大生産国でも価格変動の餌食になる。化石燃料に依存する限りエネルギー独立など存在しない。(ロバーツ)
ウクライナ後にドイツはLNG輸入ターミナルを一夜で建てたが、そこから学んだ教訓は「アメリカのLNGに依存するのはごめんだ」ということ。英エド・ミリバンドは「ペトロステートの独裁者の気まぐれに国の運命を委ねるのはもう終わりだ」と髪を逆立てている。(ロバーツ)
系統接続待ちキュー(インターコネクション・キュー)に並んでいるプロジェクトの約87%がクリーンエネルギー。安いから皆それを建てたい。一方、石炭火力を維持するには行政権力で銃を突きつけて強制するしかなく、毎日赤字を垂れ流している。(ロバーツ)
中国の石炭問題は複雑。天然ガスが少ないから選択肢が石炭か再エネかの二択で、再エネを猛スピードで建設中。新規エネルギー需要はすべて再エネで賄えるようになったが、既存の石炭ベースを食い始めるところまではまだ。(ロバーツ)
化石燃料の燃焼から電化に切り替えるだけで、生活水準を一切下げずに50〜60%のエネルギー効率改善が得られる。内燃機関はエネルギーの大部分を廃熱として捨てているから。これは人類史上最大の効率ゲイン。(ロバーツ)
密度が高いほど一人当たり排出量が低い。そして密度が高いほど民主党支持が多い。この相関は国・都市・地区レベルまで一貫して成立する。クリーンエネルギーは本質的にパルチザン的含意を持っている。(ロバーツ)
自律走行車は安全面で明らかに利点があるが、移動コストが下がれば人はもっと車を使う。放っておけば裕福な郊外住民が自家用自律走行車でさらにスプロールを加速させる。意図的な政策介入がなければ悪い方向に行く。(ロバーツ)
風力への敵意は結局トランプ個人のもので、共和党州(アイオワなど)は風力に依存しきっている。今やMAGA内に「ソーラー派閥」が生まれ、風力と切り離して太陽光だけ推進しようとする動きすらある。(ロバーツ)
クリーンエネルギーへの転換は、気候変動を理由にしなくても、大気汚染の健康被害だけでも、AI競争力だけでも、中国との地政学的競争だけでも、どれか一つで十分に正当化できる。正当化の理由が過剰決定(overdetermined)されている。(ロバーツ)
IRA(インフレ抑制法)は中国に追いつくための必死の努力だったのに潰してしまった。アメリカが本気で「最後のペトロステート」を貫けば、友達が北朝鮮とロシアだけの国際的パーリアになる。その虹の先に宝の壺はない。(ロバーツ)
若い人へ:金融やAIのくだらない仕事に行くな。クリーンエネルギーの分野には発見すべきことが山ほどある。100年以上同じやり方でやってきたことを根本から変えようとしているんだから、栄光はここにある。(ロバーツ)