スーパーリアル麻雀 Venus Returns
いまの若い世代は、『スーパーリアル麻雀』はおろか、「脱衣麻雀」というジャンル自体を知らないかもしれません。 アーケードにおける脱衣麻雀は1980年代に芽吹き、一気に広がりました。
やがて規制強化など様々な事情から2000年代に衰退の局面を迎えますが、当時はゲームセンターだけでなく、デパートの屋上や温泉施設、フェリーのゲームコーナーにまで設置され、いまでは想像しがたいほど身近な存在であり、多くのメーカーがこの領域を支えました。
それは単なる「遊び」ではなく、確かに日本の消費や娯楽を動かした文化的現象でもあったのです。
スマホで刺激的なコンテンツに瞬時にアクセスできる現代から振り返ると、脱衣麻雀は奇妙に見えるかもしれません。
しかし当時の若者は決して安くはない100円玉と時間を投じ、麻雀のルールを覚え、理不尽とも言える難度を乗り越えて「ご褒美」にたどり着く、そんな過程そのものに熱中していました。