視点の変化による物体認知
視点の変化による物体認知
3次元物体の認知の場合には, その物体の同定は、
観察者の移動や対象物の動きによって観察点が変化すれば,
3次元の物体の2次元的像の形状が著しく変化するという制約のもとで行われ る。
物体認知のモデルは対象の特徴を分析し、いわばボトムアップ型の情報処理を想定するものが中心だが、そこでは背景や文脈効果など、周辺情報との関係は顧慮されていない。
物体認知でも, トップダウン型の認知モデルをより検討する必要がある。
●視点非依存アプローチ (view independent approach)
観察者中心座標系での記述
3 次元物体は、まず観察者から見えるそのままの姿で入力される
この段階では, 視点が移動することで変化してしまうため、
物体の内部表現は2.5次元スケッチのようになる
●視点依存アプローチ (view dependent approach)
物体認知成績は強い視点依存性を示す。
既知の物体のように典型的景観が保持されている物体認知は、
視点が変わってもその同定は容易である が,
既知性の低い物体の場合には、視点が変化すると その成績が低くなってしまう。