ヌト
シューとテフヌトから生まれたエジプト神話の女神。天空の神。
他の多くの地域では、基本的に大地の神は女神、天空の神は男神となっているが、エジプトでは逆。
ゲブとヌトは兄妹だが、同世代の男女は一名しかいないので、必然的に夫婦となった。生まれてからずっと抱き合ったままだったもよう。
そこで、父のシューが間に割って入り、天と地は離ればなれになった。
ヌトが足と手の先端だけをゲブの身体につけ、自分は逆ブリッジのような形で覆いかぶさった。天空の最も高いところ、つまりヌトの腹には星がまたたいている。ヌトの背中をラーの船が漕ぎ渡っている絵もある。
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出典『 面白いほどよくわかるエジプト神話: スラスラ読めて一気にわかる神々の物語 (神話が好きになるポケット文庫シリーズ)』
ゲブとヌトの間には、男二人、女二人の四人の子供が生まれた。
一番上がオリシス、二番目がイシス、三番目がネフティス、四番目がセト。
神話によっては、セトが二番目になることがある。その場合、四柱の神はラーとヌトの子、ということになっている。