大学のLINEコミュニティにDiscordコミュニティは導入できるか
教員を志望する学生にScrapboxは難しいというのは、前に失敗して経験しているから、それよりも難しいDiscordを扱えるはずがないとは思っているのだけれど、実験は大事なので告知してみた。オンラインでの交流にはICTに関するリテラシーを要求するので、うまくいかないだろう。 https://gyazo.com/e4be70a7757d901533c27e44a8348d93
難しそうな理由を挙げてみる。
まず音声チャンネルがあるからといって、自分の声をださなければならないという訳ではないということが初心者には伝わらないこと。
https://gyazo.com/11ec4f97e58d78710cad7ae00d1b5062
上の図みたいに、マイクをオフにして聞くだけでも参加できる(ただし聞いているということが他の人には分かってしまう)。
「学び合い」の根本思想は、他人の教育コストを負担するところにあるから、教育コストを負担したくないと思う人は、参加しにくいだろうと思う。これは、今回の場合は、僕だけがそのコストを負担して、「分からない人」「もっと知りたい人」に対して、できる限りの助言等を行っていくつもりなので、ただ質問をすれば、僕が回答するだけで、見返りは求めないから、そのあたりは安心してほしいかも。たとえば、ボイスで僕がアドバイスをするからといって、声を入れずに聞くだけで十分だし、返事も音声である必要はなくテキストで返してくれればそれでいい。まあ、でもテキスト入力がとても遅い人は、声で返事したほうが楽かもれない。
これは自分にも当てはまるのだけれど、Discordにマイクを入れている間は、内部スピーカの音楽を止める必要があるので、作業用のBGMが流せないで勉強するのは気持ちが乗らない。とはいえ、あくまで閉鎖的なコミュニティのDiscordなら誰かが来たら止めればいいかなとは思う。
例えば、PCを持ってなくて、レポートの原稿を主に手書きで書いてる人は、PCをつけながら勉強するという発想がないから、難しいのではないか。例えば、レポートを書いているときに、音声を使っても大丈夫なときは、マイクを入れておけば
https://gyazo.com/06a7e4d79b9b9fe14e58fc8af4747d74
こんな風に誰かがマイクに入ってると他の人に分かる。こういうとき、この人は勉強してるんだなと分かる。これは実質、図書館などで誰かが勉強しているところに、足を運んだような感じだといえるのではないか。
https://gyazo.com/1c9de10b211722d14ad7ed2eee2ea376
正直、僕自身、DiscordはPCで使ってるので、携帯のアプリの使い勝手がいまいち分からないので、そのあたりも不安要素としてある。
セルフモニタリングと併用してログを流す場所にDiscordを使おう。
もし仮に、通信の大学でレポートが書けないという人がいたとする。どうして書けないのかと想像してみると、まずひとつに学習の習慣をつけることができていないことが想像できる。本来、ふつうの大学へ通えば、一定の授業時間があって、その時間はやるべきことを拘束されるし、当人にとってもできるだけ授業中に学んでしまうほうが楽だから、集中しやすい。一方で、通信教育の大学では、働いて学んでいる方も多く、勉強のペースをうまく管理しにくいところがある。
学習総合サイト Studyplusのような学習ログを残すサイトでは、大学の課題に関して、勉強した内容をSNSなどに流す動機づけが生まれにくいのではないかと考えた。なぜなら、SNSのアカウントと大学の課題の教科書が結びつくと個人が特定されてしまうから。でも、例えば、自分の学習ログをDiscordに流すのはメリットがあると思う。具体的には、他の人がどれくらいのペースで勉強しているかを把握しやすいこと、同じような箇所を勉強している方がいれば教え合うことができることなどである。 デメリットは、ログが散逸しやすいので、別にも自分のログを取る必要がある。
そもそも自分の学習ログを書くためとしてはDiscordは向いてないと思う。ログを共有するためならいけそう。
ゲートキーパーを見つけるためにDiscordを使おう。
目的と目標を決めて、ゲートキーパーを依頼し、
何をいつまでにやるかのリスト
達成の基準
達成時のご褒美
未達成
といったことをゲートキーパーズと契約することで、自分の行動に制約を設けるというやり方なのだけれど、いつまでに、これをやりたいとか、いつまでにこの単位を取りたいと思ったときに、それを達成するためのゲートキーパーを探す意味で、Discordを活用してみるのはどうか。
一緒に勉強をするというと、これまでは、同じ場所に集まらなければできなかった。でも現在では、SkypeやZoom,Discordを使って、離れた場所にいても、教え合うことが可能になった。また、教え合うことだけでなくて、下に引用した漫画のように、「お互いにどの程度勉強が進んでいるかを監視」するようなことが可能だ。
オンラインもくもくに似たようなので、この間読んだわたモテに載ってた、スカイプで互いに監視しながら試験勉強するという勉強会というの、賢いなあと思って読んでた。
『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』15巻143話より
https://gyazo.com/5ebd90a5c38bd60dd0ceaa4894db20f4
上の漫画のように、あえて、ボイスを入れておいて、この間は真面目に勉強すると決めてしまうのもありだ。ということで、雑談部屋と、もくもく作業用のボイスチャンネルは別にしておいた。後者では、作業を「黙々と」するよという意味で、あまりしゃべらないけど、どんな勉強をしてるかを開示するという風に活用するといいかも(いっそミュートでマイクを入れておいてもいいと思う)。
自分なりの理解を他人に説明できる場所としてDiscordを使おう。
例えば、チャットで「何日何時頃に教育心理学のレポート作成について喋りたいのですが、聞いてくれる人はいますか」と書いておけば、聞きたい人は、返事しておけばいいし、マッチングが成立する。そういう風に、自分が理解したことが本当に合ってるかどうかということを 確認できる場所にしていきたい。
ここからが本題だけど、
やる気のない学生、どうしたらいいのか困っている学生にこそDiscordを活用してもらえるように目指す。
ある程度習熟した学習者なら、こういったメディアをうまく活用することができると思う。そこで、例えば、常時誰かが喋っている場所を作ることができたら、それを聞くだけ参加する人も増えるのではないか。実際のところ、オンラインの学習コミュニティである、インフラ勉強会では、勉強会の後に、雑談チャンネルに移動して、意見の交換や勉強会の復習の話で盛り上がる。
単に、課題をクリアすることが目的になってしまうと、教員として求められる資質のうち、部分的にしか学習ができない恐れがある。そういう懸念があるからこそ、学ぶうえで、こういうことが大事だと思ったり、こういう論文を読んだら?と文献をおすすめしたり、誰かのことを思う「おせっかい」を気軽にできる場所を目指したい。
自分が主体になって、誰かに教えることは難しいだろう。なので、教える負担は僕が大半を負担しよう(教えられるジャンルに関しては)。だから、作業用BGMとしてラジオをかけたり、音楽をかけるのと同じレベルで、「僕が誰かに教えてるところを聞く」ことを目的にだけでも参加してもらえないかなと。それで、話を聞きながすようになって、疑問に思うことが出てくるならば、そこから新しい学びが始まる。「セレンディピティ」が期待できる場所を作りたい。
読書会や音読会を自発的に企画しよう。
余暇論セミナー,「Zoomでつないでその場で文献を音読する」って方法でやってて自分的はすごい勉強しやすい。読書会でよくある,文献を「読んで」,レジュメを「書いて」,会で「発表する」,のを「聞く」っていう複雑な変換過程を通さなくていいから,よっぽど内容が理解できる。
最近分かったのは「調べた成果を発表する勉強会」よりも「その場で調べる勉強会」のほうが安定して成功する
上のツイートが参考になるけれど、教科書を読まないといけないとなったときに、声を出して読むというのも手で、それをボイスで共有して、毎日30分音読会しますという風にして、読んでいて、ここが難しいと思ったら、止まって、こういうことですかね?と聞いてみるという風に、音読するだけの時間を作ってみてはどうか?特に、教科書を読めないと思っている人は、ぜひやってほしい。聞くだけで参加したいという人は多いけれど、「音読をする」ということでさえ、その時間を負担したいと思う人は少数派だろうから。たとえば、「今〜という教科書を読んでます。何時から何時まで勉強します。誰かがマイクに入ったら、音読します」という風に、書いてみてもいいかも。
僕も論文を音読する会をやったことがあって、下にログがある。
https://youtu.be/bCgwvTetWb4
論文を読むためにDiscordを使おう
教育学部に在籍していて、とても不満に思っていることは、エビデンスを軽視した授業があまりに多いことだ。これでは、教育学の専門性について、全く理解せずに卒業してしまうだろう。教育学が「教育学(笑)」と皮肉られるのも仕方がないと思っていて、レポートが書けないという人にもいえるし、答えを購入してそれを参考に書いてる人にも言えると思うのだけれど、先行研究をしっかり整理して、押さえることこそ大事で、そういう取り組みに興味のある人は例えば、下のツイートで書いたように、先行研究を整理することで、議論の論証を把握することを意識して学習に取り込んでほしい。
一応、調べる過程リアルタイムでを公開してます。このネタ面白そうなので、配信で取り上げたいですね。
https://gyazo.com/3a68d1495abe56ec970bcbb80249ac76
レビュマトリックスに整理していきます。もし一緒に編集したい方がいれば権限を与えます。こういうの、勉強会で画面共有したり、音声共有しながらやったら楽しそうだよな。
この記事を参考にしてください。
とはいえ、一人でやるには作業量も多いので、こういう活動こそ、プロジェクト学習の要領で、各自で手分けしながらマトリックスを埋めていくことが大事だと思う。
実は、レポートを書くときも、こうやって先行研究を押さえていくことが正統的なやり方であって、「教科書」だけを読んで、レポートが書けると思い込んでしまうのならば、それはとても権威主義的な発想に基づくものだと思う。「学者が正しいと言ったから正しい」という権威に屈するような人間が教員になって、「自分が先生だから言ってることも正しい」という風に思い込まないか心配だ。実際のところ、多くの人が、こういった権威主義に屈していると僕は思っている。なぜならば、スクーリングで、その日に授業を受けて、授業内で論文の出典も全然明かされず、その場ですぐにテストを書かされて、点数しか帰ってこないというような授業に対して、なんら疑問をもたないような人間ばかり卒業させてきた大学に在籍していて、そのことを批判している人を見たことがないからだ。
ちょっとガチ目な話もしたけれど、大半の人にとってはゆるく学べる場所を目指すべきだと思っていて、それは各自の態度次第だと思う。あと、各地で勉強会をやってるけど、僕みたいにお金のない人はわざわざ交通費をかけてまで行きたくないので、そういう意味で、オンラインでは場所に関係なく、交流できるのが便利かなと思う。
LINEはお節介に向いてないメディアだ
さっき見つけたツイートだが、
LINEで、、、毎晩のように、、、古文の過去問を私に送りつけてきて、葛西先生に教えてあげますよって、解説してくる人がいて、どのタイミングでイラつきを表明すべきか悩んでいる。傷つけないようにやりたい。
教えたい-教わりたいという関係が成立するのはとてもむずかしい。LINEだと一対一、もしくは一対多のチャンネルしかないので、不快な通知が多くなると、ブロックしてしまうということもあって、学び合いには不向きな性質がある。でも、Discordなどを使えば、とりあえず、そのチャンネルだけの通知を切るということが可能になるので、講義したいという人がいて、その人のためにチャンネルを作ってあげるということもできる。このとき、授業を受ける人は、強制でなくて、受けたいと思う人に参加してもらうのがいいだろう。
上のツイートのように、相手の立場を考えずに、お節介しようとするのは各学習者が同じ目的を持っているわけではないことを軽視していることだけでなくて、ディスコミュニケーションを解消するような仕組みを取り入れようと努力していないことにも原因があると思う(簡単にいうとICTに関するリテラシーがないのだ)。ようは、教えたい側は、教わる人を必ずしも必要せず(一定のレベルを想定する必要があるが)、録画なりすればより多くの人に教えることができる。教え方がうまい、もしくは一定の人にマッチしているならば、その講義の評価も上がるわけだから、よりふさわしい人に教えることへつながる可能性が出てくる。
LINEしか教える手段を知らず、教える相手も特定の人にしか視野にないような人は、「学び合い」と称して、特定の学習態度を自分の教え子に強いるかもしれないけど、僕自身はそういう無神経な指導法は嫌いなので、せめてそういう学校の仕組み(アーキテクチャ)やメディア特性と、各学習者の自発性との関係について少しは理解してもらえたらうれしいなと思ったりします。
あまりうまく言語化できていないけど、僕自身がアクティブ・ラーニングが(意義があることは分かるものの、運用として失敗するので)苦手なのはこういう背景があったりします。
Discordの仕組みについて書きます。
https://gyazo.com/25b9ee657374a9babc1e5facf77575d1
# general には全般に関わる重要事項についてまとめてあります。
# 自己紹介 は自己紹介のチャンネルです。
# 運営へのフィードバック はこうしてほしいという意見を書いてください。
まず自己紹介チャンネルに自己紹介を書きます。
https://gyazo.com/9480d7eaced7bcc6a124c77d3a90a406
どんな単位を取ろうとしているか、質問を受け付けている科目を書いておくとマッチングがしやすいかと思います。
右のバーには誰がオンラインでいるかが確認できます。右クリックをすると、以下のような表示がなされるので、直接メンションを飛ばしたり、DMを送ることなどができます。
https://gyazo.com/5fe5aa3d856e100b13dc33af3bafb7b8
各教科ごとにチャンネルを分けてみました。使い勝手が悪い場合は、改善していきます。♯マークがついているのが、テキストチャットで、再生マークが付いているのが、音声チャットです。
https://gyazo.com/fcddf78adc5c2955af1b4b7b952d057f
現段階だとLINEコミュニティの方で、b-netの受講などの質問をしていますが、もし人数が増えてきたら、こちらでやってもいいかもとは思っています。でも現段階では、人数が少ないので、やめたほうがいいかもと思って作っていません。
Discordの基本的な使い方はこちらの動画を参考にしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=gTSiU21vZQs
またそのうち加筆する。
ここからは自分のこと
他人に対して、オンラインでの学び合いは難しいよなと放言しながら、逆に自分はどうなのかというと、自分も、例えば、個人開発で生計を立てることを目指すコミュニティ、運営者ギルドに全然コミットしてない(自己紹介しか書いてない)し、e-navigatorというRailsでの就職を目指すチュートリアル作成も全然手をつけられないままサービス、終わってしまったし、インフラ勉強会で企画した読書会も、個人的に企画した『イン・ザ・ミドル』の読書会もぽしゃったし、何もかもうまくいってないので、自分の利益だけを考えて行動するのが、最適なのではないかという気もするのですが、現在、同じ学部の同じ学年に妹がいて、いつもレポート書けないって言ってて、教科書も全然読まないので、もしそういう同級生が他にもいたら、ついでに支援してあげようかと思った次第です。
例えばどんな助言や援助が可能なのか。レポートの書き方の本を読んだらいいのでは?というのはありだと思うけど、そこから書けるようにならなくて、どうしたらいいものか。。
おせっかいしてあげたいけど、妹には妹の事情があるので、なんともいえないし、妹に対して何かしゃべる余裕があるのなら、ついでに他の学部の生徒も巻き込んだ方が利益になるかなと。
というか、これ読んで、かりに面白いと思っても、「面白い」と言えない(なぜならLINEコミュニティはすべての人に通知してしまうから)というようなメディアに依存していることに対して疑問に思わない人が、教員やっていけるのかなあとか思ったりはするんだが。自発性がどのように機能するかということの「いろは」も分かってないわけで、そんな教育に無頓着でいいものか。
参考ツイート
インフラ勉強会のDiscordのもくもくチャンネルは『ウェブ社会のゆくえ』で論じている多孔化の一つの形で、もちろんツイッターやマシュマロも遠隔地の空間をつなぐ一つの形であり、それぞれメディアの特性が違うから、コミュニケーションの形も異なる。 インフラ勉強会 だと勉強会後の雑談VCとかもくもくチャンネルで、進歩状況について躓いている事がある人は悩みとかを相談してみるといいのかもっていうのは、初期からいる人なら既知のことだけど、そういう場所を作って維持することの意義というのを他の分野の人にも知ってもらいたい感がある。
昔、FMラジオで土曜の18時から"アバンティ"という番組をやっていました。
インフラ勉強会の、雑談用vcでのやりとりを聞いて、勉強になるなと思ったり、 tcfm みたいなPodcastを聞いて、いつもは興味をもたないことに興味を持つようなことがあって、かねがね、教育分野においてもそういったことを実現したいと思っている。 学校教育について一言言っておくと、アクティブラーニングとかいうものが流行って学生に自分で考えさせるみたい教育スタイルが流行ってるらしいけど、完全に間違ってると思うわ。自分の頭で考えたところで正しい答えが出る訳ないだろ。辞書を引き、論文を探し、専門書を読んで、正しい答えを探すべき。
これ、ちょうどedxで『教育のゲーミフィケーション:プレイフル/ゲームフルな学びのデザイン方法論』のステップ3を受けていて、『アイデア大全』や『問題解決大全』を使いながらゲーミフィケーションの観点で改善できないかと考えてる。https://t.co/BAFYCDSvTy 教育を学ぶe-learningを作ってみようという課題を出して、僕が実装して、原稿をみんなで考えるとか。
Twitterのbotの原稿を作ってみるとか。