深読みできるようになる本や作品中の色々な仕掛け・設定・伏線に気づけるようになる方法を知りたいです
質問
アニメやシリーズものの小説・ラノベ、映画や推理小説などについて、ネット上ですごい考察をしている人がいますが、私もそのように考察が出来るようになりたいです。細かい設定があったり、伏線があっても上手く気づくことが出来ず、そのような記事をみて初めて気づかされることが多く少し悔しいです。本当に見たままでしか捉えられないのですが、なにか深読みできるようになる本や作品中の色々な仕掛け・設定・伏線に気づけるようになる方法を知りたいです。なにかそのような本はありませんか? 解答
少し長くなるので連続ツイートします。
メインに使うのは〈事例-コードマトリクス〉という技法です。
次に、漫画なら一コマずつ何が書いてあるか、アニメなら1分ごとにどんなシーンがあるかを書き抜きます。
長編小説の場合は、5ページ刻みで何が起こっているかを拾い上げる、野田昌宏のプロット流れ図を使うといいでしょう。
作品から詳細を拾い上げるこのワークのためには、作品を何度も(いろんな速度と角度で)繰り返し見ることが必要になります。
これだけでも物語の時間に乗って作品を楽しんでいた時とは違う〈気付き〉をたくさん得られるはずです。
作品から拾い上げた詳細について、事例ーコードマトリクスを使います。「事例」として扱うのは、拾い上げた詳細です。そのそれぞれに、まずは要約をつけていきます(要約コード)。要約を読み返して発見した類似点や矛盾点などもコードとしてマトリクスに追加していきます。 ある程度コード付けが進んだら、コード同士をまとめる上位のコードを考えたり、コード同士の関係を図解したりしてまとめていきます。
コード付けとコードのまとめの作業中にも、様々な〈気付き〉が得られるはずです。
ポイントは、〈気付き〉は次の〈気づき〉を呼ぶことです。くだらないと思ったものも、倦まず書き出すことで、よりましな〈気付き〉への道が開けます。
事例−コードマトリクスは、作品内比較を徹底的に行う技術ですが、他の作品の事例−コードマトリクスと突き合わせることで作品外比較にも使えます。
細かいことに気付く感度は、比較することによって高まります。
ナボコフはけっこう絵を描いています(例えばカフカ『変身』の虫がどんな虫なのか)。 もっと最近のものでは、岡本健『ゾンビ学』が、ベーシックかつ内容豊かな分析で、作品分析のお手本になると思います。