MEV
まず、MEVとは?
単語的には「Maximal Extractable Value(昔はMiner Extractable Value)」の略。
つまり”抽出可能な最大価値” である。
で、誰の何の価値?というのがまず思い浮かぶと思うので、これについて補足すると、
「バリデーター等のブロック生成に関わる誰か」が抽出することができる「お金」の話である。
現在、MEVというと基本的にはEthereum mainnetの話が主である。Flashbotsの話も同じくEthereumの話だ。
が、Cosmos系列のSkip ProtocolであったりPolygonのFastlaneであったり、その外側でもMEVの話が存在しないわけではない。
そして、基本的に以降の話はEthereumのMerge後の話であることにも留意しておいてほしい。MEVは生まれ出でてからまだ1年ほどしか経過していない、新たなエリアなのである。
まず、どのようにしてEthereumにおいて、ブロックの製造がおこなわれるか確認してみよう。
Ethereum-generating-block
このブロック生成におけるブロックを製造する権利を持ったvalidator、つまりproposerは、実際どのようにしてtxのmempoolからブロックを作成しているのだろうか?
この、tx作成からブロック化までのフローで行われる、価値(お金)の抽出こそが、MEVの意味するものである。
MEV-boost
何が問題なのか?
シンプルに言うと、ふつうにユーザーがMEV関連エンティティのせいで損をしている。
いわゆるフロントランニングやバックランニングはMEV関連エンティティのせいで起こる。