数の文化第1回
素数
2,3,5,7,11……
n番目の素数の大きさp_nってnlognで近似できるよね
定義
自然数pが素数 ⇄ p>1 かつ pの約数は1またpのみ
自然数qが合成数 ⇄ p>1 かつ pの約数は1またpのみ
定理
素数は無限にある
ユークリッドの証明
素数は有限個しかないと仮定
全ての素数の有限数列を考えることができる
p_1,p_2,p_3 ,…, p_n
最大の素数p_nをとることが出来る
a = 1+ Π p_i
aはいずれの素数でも割り切れない……1
p_n < aであるからaは合成数である
aが素数であるならaは最大の素数より小さくなる必要がある
a ≤ p_n でなければならない
合成数はいずれかの(2個以上の)素数で割り切れる ……2
1,2より矛盾
従って、素数は有限個しかないは偽である
素数は無限に存在する
H_n = Σ 1/ n
H_n > 1 + 1/2 + 1/4 + 1/4 + 1/8 + 1/8 + 1/8 + 1/8 +……
不等式で下からおさえる
H_nは発散する
無限級数は必ずしも発散するわけではない
Σ1/2^n = 1+1/2+1/4+1/8+1/16+1/32 + …
この無限級数は2に収束する
無限等比級数は収束する
S = Σr^kとする
rS = Σr^k+1となる
差を考える
(1-r)S = 1 - r^k+1
r ≠ 1のとき
S = (1-r^k+1)/(1-r)
特に0<r<1のとき
1 = r^0 > r^1 > r^2 > r^3 > …… > 0
このようにr^kはkを大きくするといくらでも0に近づく
lim[n→∞[ r^k = 0
と書く
無限に足す(無限級数とは何か)
部分和の極限のこと
素因数分解が成り立つような環
UFD
素因数分解の一意性が成り立たないような世界がある
Z[√-5[
テスト解説メモ
問題1
1は素数でないことに注意
問題2
26番目の素数は101
問題3
調和級数の定数倍なので発散する
オイラーの証明
背理法
素数は有限個しかないと仮定
先ほどの証明と同じく特別な数を考える
a = Π(Σ1/p^k)
= (1+1/2+1/4+1/8+1/16+…)(1+1/4+1/9+1/27+…)(1+1/5+1/25+…)……(1+1/pn+1/pn^2+1/pn^3)
この数の2通りの計算から矛盾を導く
括弧の中から計算する
これは有限の値の有限個の積となるから、値も有限となる
これを展開すると
1+1/2+1/3+1/4+1/5+1/6+…
これは調和級数であるので発散する
素因数分解は一意であり、この無限積には全ての素数が現れる
矛盾する
よって素数は有限個しかないの否定、素数は無限個あるが導かれる