肝硬変
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グリソン鞘はリンパ球浸潤と線維増生により高度に拡大しています。bridging fibrosisが目立ち,明らかな小葉改築傾向が認められます。拡大したグリソン鞘内にはロゼット様の肝細胞集団もみられます。小葉内には24個/2切片のCouncilman体が出現しており,spotty necrosisも認められます。グリソン鞘の線維化が進んでいるためか,piecemeal necrosisが目立つ印象があります。肝細胞は腫大し,その胞体は淡明化しています。少数ですが,“ballooning”様の肝細胞も出現しています。数%以下ですが,脂肪変性を来した肝細胞もみられます。A2,F3のchronic hepatitisとしましたが,組織学的にはpre-LC(liver cirrhosis)ないしはLCにかなり近い状態と思われます。
* 病理と臨床 2013 Vol.31 No.11 p.1239- 臓器病変の成り立ちを考える → 肝炎と肝硬変の3D解析
! 線維化巣が存在する場合,グリソン鞘内の静脈性血管である門脈と中心静脈を判別することはできない。←小葉の虚脱(硬変)が起きた場合にグリソン鞘内に中心静脈が存在する。
肝硬変のクラスター分析
* 病理と臨床 2014 vol.32 no.3 p.305- 分類に再現性を持たせる → 結節の平均半径、粗大性、間質の厚さ、結節の癒合性で評価
結節の平均半径:
栄養性肝硬変 282μm
壊死後性肝硬変 三宅長与甲型 275μm !栄養性肝硬変よりも線維性間質が多い(だけ)
肝炎後性肝硬変 三宅長与乙型 430μm !大きな結節で内部が完全に分かれているもの
三宅長与乙’ 型 400μm !大きな結節で不完全な隔壁様
結節の粗大な群 700μm !大きな結節のみ ← 適切な名称が無い
中心静脈間距離
Glisson鞘間距離
中心静脈-Glisson鞘間距離
nananana.icon 結節の短軸が相当する
! 門脈-門脈結合:ウイルス性肝炎
門脈-中心静脈の線維化:ASHやNASH