Blender 3.0 Beginner Tutorial - Part 05
https://www.youtube.com/watch?v=G_OrMDOK-Og&list=PLjEaoINr3zgFX8ZsChQVQsuDSjEqdWMAD&index=5
※チャプターなし
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1. はじめに
1.1 Digital Sculpting
このチュートリアルではSculpt Toolを利用して形状修正していく。
https://gyazo.com/c02192d0e8e47846e0f40f5eaf41ec32
1.2 ZBrush(紹介のみ)
Digital Sculpt ToolはZBrushが有名で業界標準と言える。 ZBrushほどではないがBlenderにもSculpt Toolが用意されていて直感的な操作感で有機的な形状生成を行うことができる。
https://gyazo.com/c3600eca74277ee9c178d1fd6abd59a3
下図はZBrushアーティストの作品(ZHELONG XU, VAHID AHMADI)。
https://gyazo.com/8ea24b670ba93cf7d50debfbba247458
1.3 ZBrushCoreMini
ZBrushの機能制限版?別バージョン?であるZBrushCoreMiniは無料で利用できる。
ZBrushCoreMiniの旧バージョンに位置づけられるSculptrisはブラシの種類や3Dペイント機能があり、それだけである程度のモデル作成が可能だったが、ZBrushCoreMiniはSculptrisよりも機能制限されたためにあまり利用用途は少ない。ZBrushの販売会社PixologicがMaxonに買収されてからZBrushの価格が高騰している。ZBrush Coreがなくなるとの噂も、Cinema 4Dに統合されるとの噂もある(根拠なし)。
ZBrushの代替としても、ホビーユーザーの選択肢としてもBlenderのSculpt機能も注目されている。
参考
1.4 タブレットの利用
Digital Sculpting及び3D Paintingではペンタブレット(ノーマル or 液晶)の利用が推奨される。スタイラスペンにより筆圧がブラシの強弱となることから、直感的なモデリングとペインティングを行うことができる。
授業ではタブレットを準備できないのでマウス操作で行う。
https://gyazo.com/126b3b98ba677740fd90f8fe7b763257
ペンタブレットを利用する場合は誤動作防止と汚れ防止のために下図のような専用グローブを利用することが推奨されている。
https://gyazo.com/3adb4b19c8c76c0e115855680f9504ce
参考
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2. Sculpt Mode講義ノート
Sculpt Modeはそれだけで単独のソフトウェアといってもよいほど高機能であり、作業工程やテクニックを理解する必要がある。
別途講義ノート
https://gyazo.com/6d317c48223c29f9efe4790fb7e52d82
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3. Modifierの適用
Donutチュートリアル本編。
3.1 Blenderファイルの保存
適用後は元に戻せないので、前作業を編集する可能性がある場合はBlenderファイルを別名で保存(File > Save As)して連番管理しておく。
https://gyazo.com/397bf7c40cfafd68c1adc9ff3881a39f
3.2 全てのModifierの適用
Sculpt Modeではメッシュがある程度細分化されていなければ、細かい造形を行うことはできない。そのためSubdivision Surface等のModifierはApplyしておく必要がある。
ModifierのApplyはObject Modeのみ可能なのでObject Modeにしておく。
https://gyazo.com/cfc8474b9ea43bdde4867a7146656aee
Shrinkwrap、Solidify、Subdivision(Level Viewport 1)の順にApplyする。
ApplyはModifierパネル上でCmd+Aでも可能。
https://gyazo.com/7b79d0438067550ac91fae00ac1f6986
Edit Modeに切り替えてメッシュが細分化していることを確認する。Modifierは空の状態。
https://gyazo.com/4eef962c826f8c98e4c32aa6650ece42
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4. Sculpting Workspace
4.1 Sculpting Workspaceへの切り替え
Layout WorkspaceでIcing(編集対象オブジェクト)が選択された状態。
https://gyazo.com/caa0d8e4aea03587046238d8bfd254b5
SculptingタブをクリックしてSculpting Workspaceに切り替える。
https://gyazo.com/98275ec593c925469617752117305445
切り替えたときはDonutが小さく表示されるのでWheelで拡大しておく。
https://gyazo.com/fad0ffa9c44be4c5b124a4e8fb48eaa9
拡大後。
https://gyazo.com/f7f86b81aea5c0ef6ae24a55d3882663
4.2 一度に編集できるのは一つのオブジェクトだけ
適当にIcingの上でLMBドラッグしてみる。
最初に選択されているDrawツールでIcing表面が盛り上がっていく。
https://gyazo.com/1b788ecd70151bc6da3ffabdcd8e78f5
Viewportを回転させてDonutをLMBドラッグしてみよう。
Drawツールが反映されないのがわかる。
Donutではなく、Icingの方に反映されているのでCmd+Zで元に戻しておく。
https://gyazo.com/4f5084b5c0ee9b45d5686e3b222a9da3
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5. 異なるオブジェクトへの切り替え
Sculpt Mode(Edit Modeも同様)では1度にひとつのオブジェクトしか編集できないので、以下のいくつかの方法で編集対象のオブジェクトを切り替える必要がる。
5.1 Object Modeで選択し直す
左上のプルダウンメニューからObject Modeに切り替える。
https://gyazo.com/fbd89d114afe0ff7d8a007c9f452b909
もしくは、CONTROL+TAB(Macの場合)で表示されるPieメニューでObject Modeに切り替える。Pieメニューは目的のメニュー方向にマウスオーバーするだけでよい。
https://gyazo.com/87fcbc4a77bb6ef9335dccbf0ffd70cd
対象のオブジェクトを選択した上で再度Sculpt Modeに切り替えて作業を行う。
https://gyazo.com/38e600f4b724aecd090f26e26158aab0
5.2 Outliner上で編集オブジェクトの切り替え
Outlinerでは下図紫部分をクリックする(上と下)とSculpt Mode(他のモードでも)のままで異なるオブジェクトを切り替えることができる。2回クリックするとObject Modeのままになるので注意。
https://gyazo.com/7037a4558b2715a61f7407ac210a07af
5.3 OPTION+Qでの編集オブジェクトの切り替え
対象のオブジェクト上にマウスオーバーしてOption(Alt)+Qを押すことで編集オブジェクトを切り替えることができる。慣れればこれが一番便利な方法。
選択しているオブジェクトが何かは、Viewport左上のText InfoもしくはOutlinerで確認できる。
Sculpt ModeとEdit Modeで可能。Object ModeのAlt+QはPie View Menuになるので注意。
https://gyazo.com/26f570cfe1f5394ce5a788b0c85428ae
5.4 各Workspaceの位置付け
どのWorkspaceでもEditorが3D Viewportであれば、Object Mode/Edit Mode/Sculpt Mode等の切り替えを行うことができる。各Workspaceは作業の種類で選択するのではなく、利用したいUIのプリセットであるかどうかで選択する。
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6. 様々なSculpt Tools
6.1 ツールバー
ツールバーは右端をドラックすることで2列表示、テキスト表示有りに変更できる。
最初のうちは、アイコンだけで判断つかない場合はテキスト表示の方がわかりやすい。
https://gyazo.com/bef325f5c365a8b43959dc92cf7c236a
全部で42種類のツール(Sculptブラシ)が用意されており、全てを一度に覚えることはできないので、以降チュートリアルで紹介されているものだけ扱う。その他のツール(一部)はBlender Sculptingで解説。 6.2 Draw
https://gyazo.com/cc01a9e9d1f1d5bfd70fa3554fa0662e
LMBでドラッグするとブラシサイズで盛り上がる。
ある程度ズームアウトしないとブラシ効果が少ない。
https://gyazo.com/949d2c1bcd9420919d38422eaa249c02
6.3 ブラシの反転
Drawブラシのまま、Cmd(Ctrl)を押しながらLMBドラッグする。
反転したブラシ効果で凹んでいく。下図は凹んだ部分にDonutが現れた状態。
ブラシは選択したオブジェクトにしか影響しない。
https://gyazo.com/e1e8787ee62b5400cdcff77b153713cf
6.4 ブラシサイズと強さ
6.4.1 UI上部オプションで変更
https://gyazo.com/c5597326ff9b2d9667ac95843b634139
6.4.2 右クリックメニューで変更
https://gyazo.com/a5f5883c70cb4dd258993f110185aa66
6.4.3 ショートカット(推奨)
F:Radius(ブラシサイズ)
SHIF+F:Strength(強さ)
ショートカットを使うことで、カーソルの位置でブラシサイズと強さの変更を行うことができる。
上記2つは同時には調整できないので、一方を確定してから他方の調整を行う。
下図はStrengthの変更。
https://gyazo.com/64f7120fcb324d225967853aa44577cf
参考
6.4.4 ブラシサイズの相対的変化
ブラシサイズは3D Viewportをズームイン/アウトしても変わらない。そのため、ズームアウトしたときにオブジェクトの見た目のサイズが小さくなれば、相対的にブラシサイズが大きくなる。ズーンインで細かい作業を行い、ズームアウトして大きな造形を行うことでブラシサイズの調整回数を減らして効率的に作業を行うことができる。
下図のブラシサイズは両方同じ。
https://gyazo.com/078fcad075f2d0e49f82d8d4a92c74c5
6.5 ブラシの影響する度合い(紹介のみ)
ブラシの効果がどのようにオブジェクトの変形に影響するかはブラシのサイズや強さにもよるが、対象オブジェクトのメッシュの細かさが大きく反映される。メッシュが荒いほど変形が滑らかになり、細かい造形表現を行うことができる。対象オブジェクトに対してどこまで細部の造形を行うかによって、準備段階でのメッシュ分割を行っておく必要がある。もしくはDyntopo機能で動的にメッシュ分割を行う方法もある。
下図はUV Sphereに対するDrawブラシによる形状変化。
左からSubsurfなし、Subsruf Level1、Subsurf Level2。
https://gyazo.com/3eee410a2f58f3c7b9991e756c8e1492
※Multiresolution Modifierのプレビューレベルを変更することでも分割数と造形度合いを確認できる。
6.5 Infrate(膨張)
https://gyazo.com/b3932e4a36cfe950e23633cf6b682d7d
https://gyazo.com/5c88a425b3e7c782bb3ad56cbb7fd8c2
https://gyazo.com/ffe509f47dd44e75d9af784c66ea4769
6.8 Grab(つかむ)
https://gyazo.com/7931266c1970414b55d8c83eacdb24cb
Grabはある程度ブラシサイズを大きくして利用することが多い。
下図右ではIcingの垂れた部分を引っ張って伸ばした状態。
https://gyazo.com/9b380cd849544ddfa76e3b9044d9092a
6.9 Smooth
https://gyazo.com/4db3ed209aef0ccd398623ba9241c857
凹凸を滑らかにするツール。
下図左ではDrawにより凸凹にしたものをSmoothによりなじませている。
https://gyazo.com/7fb775a877d280a753e83242cf6b6bf1
他のツール利用時でもSHIFTキーを押すことで一時的にSmooth機能となる。
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7. Active Tool Settings(紹介のみ)
Active Tool Settingsからブラシの様々な設定を行うことができる。
7.1 Side Barから表示
Nキーを押してSide Barを表示する。
Toolタブを押す。選択しているツールのSettingsが表示される。
https://gyazo.com/4bd49d9770f018a683358c23f8efd617
7.2 Propertiesパネルから表示
下図のアイコンをクリックしてActive Tools Settingsを表示する。Side Barの表示をまったく同じなのでどちらの方法でもよい。
https://gyazo.com/7635ec234eee8b66697951eb7660d06d
7.3 AirBrush機能
Stroke Methodが初期状態のSpaceの時はマウスを動かした時にブラシ効果が生まれる。そのため同じブラシ効果を得るためには何度もなぞる必要がある。一方、Stroke MethodがAirBrushの時はLMBを押した時間でブラシ効果が生まれるのでクリックし続けるだけでブラシ効果を重ねることができる。
Strokeを開いて、Stroke MethodをAirbrushに変更する(下図右)。
https://gyazo.com/81a09b9cf90b7a79ad07b2c79ab790d6
AirBrushはブラシ効果を大きくかけたいときは良いが、細かい調整には向かないので通常はStroke Method:SpaceでブラシのStrength調整だけで問題なく作業を行うことができる。
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8. ドーナッツ形状の調整
8.1 Reference画像の表示
前回と同じようにUIを分割してImage EditorからReference画像を表示する。
https://gyazo.com/3e6711e26b61be0652c417139a525712
8.2 形状調整
Draw、Inflate、Grabを利用して細部を調整していく。
Icingの縁は液体が垂れて固まっている。上部よりは若干盛り上がっているので、Inflateを利用して縁を膨らませていく。
https://gyazo.com/9cca1e5096512268b49e8b73f51f3d92
本来、このようなScultingはペンタブレットのスタイラスペンによる作業で行う方が格段に効率的であり精度も高い。Digital Sculptingを本格的に行うためにはペンタブレット必須である。ここではマウスで作業を行う。
InflateでIcing上部を波打たせる。
https://gyazo.com/b5e4761469b5ec019e9d500080fe4b78
Grabで中央穴部分を垂れている感じに。
https://gyazo.com/1597bd3ae2825e85853dde556051f362
Grabで垂れを強調させる。
https://gyazo.com/0840038638e80fc573135ac1ce54b9bc
Gabで垂れている上部を絞る。
https://gyazo.com/88e956e3f00be13aeb246f0384218a94
Alt+QでDonutオブジェクトを選択する(Ctrl+TABでObject Modeへ切り替えでもよい)。
Donut裏側をInfrateで波打たせる。
https://gyazo.com/2c13a8997b213a6ceda2b64f8a97664d
Donutの形状を変化したことでIcingが埋まってしまった場合などはGrabでIcingを微調整する。
https://gyazo.com/ff728a32f994c57b7b846b05b66952b9
ここでの作業は思いつくまま満足するまで行う。
凸凹にしすぎた時はSmooth(SHIFT+LMBドラッグ)で滑らかにする。
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9. Subsurf
最終仕上げのSubdivision Surface Modifierを追加する。
非力なPCの場合はViewport及びRenderともにLevelを1にしておく。
https://gyazo.com/aa445847c0cebcb46846adf43a3d33cb
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10. どこまで完成度をあげるか
3DCGはごまかしの技術でもある。モデリングの段階で詳細な表面の凹凸まで求めると、さらにメッシュを細かくする必要がある一方でデータ量を多くなる。
アウトライン形状をある程度修正した後は、マテリアルやテクスチャによってリアリティさを担保するのが一般的な制作手法である。
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