発見したバグを簡単に報告できる仕組み
これまでの「ゼルダの伝説」シリーズでバグは主にテスターが報告しており、ゲームに実装する「タスク」と「バグ」は別々のツールで管理されていた。ところが、開発拠点が一箇所ではないBotWのような制作体制のゲームでは、このような仕組みは理想的ではなかった。バグとタスクの管理ツールを統合し、「バグだから後回し」という考え方を避け、すべてのバグを序盤から報告して優先順位をつけた。意識を高めるためにはシステムを導入するだけでなく、チーム全員への説明会も実施した。
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早い段階からバグを排除することで制作サイクルの効率を上げ、良い状態で終盤のデバッグにとりかかることもできた。これを実現するためにはタスクとバグを同じツールで管理し、手間のかからない形で報告できる仕組みを用意した。結果、BotWはオープンワールドゲームというジャンルの短い歴史において、最もバグの少ない作品のひとつになり、それもまた本作のユーザーからの高い満足度につながった大事な要素のひとつと考えるべきだ。
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