成長期における熱狂の失われ方
これまで大企業、百人弱から数百人規模のベンチャー、スタートアップなどに関わる中で、私は熱狂が失われる局面を多く見てきました。以下は自分の周りで起きたことや起きそうになったことや、友人から聞いたことの一部です。 人を増やしすぎる
採用人数目標圧に負けて採用基準を緩めてしまう
結果として採用が組織力向上に繋がらない
人件費ばかり増える
キーパーソンの離職
逆に人を増やしたいのに増やせない
アクセルを踏みたいが、諸事情により人が増やせない
事業として勝ちきれない
攻めと守りを分けすぎる
守りをおろそかにして、一部の人に押し付ける
「攻め」の人たちが出したゴミ掃除をさせられる感
守り側の人が余計防御的になりブレーキを掛けすぎる
全体のスピードが遅くなる
感情的な対立も
ガバナンス軽視
できてないことを認識しているならともかく、認識すらできておらず、急にやるべきことが噴出する
上場前にその場しのぎで作られた形式的なワークフローが負債的に残り続ける 逆に無駄な事務作業が増え非効率に
文化形成や明文化を怠る
結果としての新旧メンバーの意識やコミットメント格差
社歴や部署間での文化の違いや派閥化
社員のベクトルが揃わず、組織のバリューに繋がらない
多くの人が全体観を持てず、全体最適を考えて行動できなくなり、局所最適に陥ることで起きる問題がほとんどです。
私がこれまで所属した組織はいずれも自分を育ててくれて今でも愛着がありますし、仲良くさせてもらっています。幸せなことに、どの組織も悪人はいなかった。他人を蹴落として自分の利益とするような人はいませんでした。それぞれがベストを尽くそうとしていた。ネガティブなことだけ羅列したので印象が悪くなり申し訳ないですが、実際はかなり上手くやっていたと思います。どこも事業継続しているし、上場している企業もあります。
ただ、それでも個人的に歯がゆかったり、悲しい思いをすることも多くありました。当時の自分が、当事者として関わりきれなかったり力不足だったことも反省材料として残っています。
ヘンリー社では、VPoEとして、組織開発の当事者としてそれらの課題に主体的に関わるチャンスを得られています。これは私のキャリアにおけるリベンジの機会でもあるのです。
健全に組織を拡大しつつ熱狂を失わないようにできるか、組織が大きくなる中で文化が壊れないようにしつつも事業の成長速度と人が増える速度を同じ角度に保てるか、それらの実現が私のヘンリーにおける大きな野望の一つです。
ヘンリーは事業とプロダクトを大きく伸ばしており、周囲からも急成長を期待されています。野望を実現する舞台が整っているし、実現させないといけない局面でもあるのです。