楽段
#音楽理論
#楽式
sentence
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/thumb/1/15/Musical_Sentence_from_Beethoven_Piano_Sonata_No.1_in_F_minor.png/450px-Musical_Sentence_from_Beethoven_Piano_Sonata_No.1_in_F_minor.png
Sentence as a specific form-type: Schoenberg tradition
まずはじめの小区分で, テーマは調性, テンポ, 拍子とともに, はっきりと, その基本的な動機を提示しなければならない。それに続く部分は, わかりやすさの条件を持ったものでなければならない。そのためには、最初に提示されたものを, そのまま反復することであり, またそうすることによって, 楽段は構成されるのである。
... はじめが2小節の楽句であれば, そのつづき(第3, 4小節)は, そのままの反復か, 移調された反復のどちらかである。
作曲の基礎技法, P.34
楽段の構造
$ \mathrm{(A, B),(A,B)',dev(A,B)}
$ \mathrm{(A, B}):小区分
練習形式では1,2小節
$ \mathrm{(A, B)'}:$ \mathrm{(A, B})の反復、移調、変奏
練習形式では3,4小節
$ \mathrm{dev(A, B)}:$ \mathrm{(A, B})の発展、特に整理
練習形式では5,6,7,8小節
例
Haydn, Sonata: Allegro
https://youtu.be/XWygAD4CdZU?t=10
8小節までの楽段+末尾の4小節の反復
Brahms, Cello Sonata Op.38: II. Allegretto quasi Menuetto
https://youtu.be/plBwCLi6sHA
1小節の前奏+8小節の楽段
クラシック音楽の多くの例の, 第1楽句と第2楽句との間には, フーガに見られるdux(トニカで始まるトニカ型)と応答comes(ドミナントではじまるドミナント型)と同じような関係がある。
作曲の基礎技法, P.35
例
Beethoven, String Quartet No. 4
https://youtu.be/XQ-oZvbdwxA?t=56
34小節から(I-V-I)-(V-I-V)の和声の構造を持つ
$ \rm (A, B)'は2度上行している
楽段のはじまりはすでに反復を含んだものであるから, その続きの第5小節から先の方には, 楽段のはじまりから一層かけ離れた, 変奏された動機系が必要になってくる。
整理