アーカイブされなさ
from n年m月のメモ#670ca71d0208b1000054e8e5
インターネットにある言葉・会話・コミュニケーションは既に録られたものしかない。アーカイブされてしまう・誰でも閲覧できてしまうことへの拒否感みたいな側面でオフラインの会話を重視する流れは最近根強い感覚
ただ、例えばDiscordの通話みたいにネット上で行われるコミュニケーションには録られていないものもあって、それを録音しようとすると独特の嫌悪感が発生する。これは固定化されてしまうことの危なさって点だと上と地続き
一方でDiscordには基本通話と一緒にテキストチャットがあって、そもそもテキストは固定することが第一の目的にもある。
しかしインターネットは言葉をどう変えたかにあるようにSNSなどにおいてはテキストは物凄く発話的なテンションで、口語的なニュアンスで書かれる(ネットの書き言葉は既存の言語学に逆らう)
これが一種のインターネットには距離が存在しない的な問題に繋がってる
それでもDiscordは検索エンジンにインデックスされないし基本招待がないと閲覧もできないかなり閉じたインターネットの部類
ならオフラインのコミュニケーションは真にアーカイブされないかというとそんなこともなくて、当たり前だけど話してる人の記憶には残ってる。不正確で曖昧だけどもある程度口約束とかが効力を持つくらいには信用できる仕組みになってて、そうなってくると録られることへの忌避は酔っぱらった(記憶に残りにくい)人同士の会話を望む動機になっていたりするんじゃないかと思える
記憶への固定をさらに薄くした状態は例えば夢の中とかで、これは「夢が醒めたらもう何も憶えてない」的なストーリー上のモチーフに既に結実してる
#memo