神武天皇
from 愚管抄
神武天皇
七十六年元年辛酉(かのととり)歳〔五十二即位〕御年百廿七(=崩御)。
彦波瀲武鸕鶿草葺不合尊(ひこなぎさたけ・うがやふきあわせずのみこと)第四子。正月一日庚辰(かのえたつ)〔生ま令め給ふ云々。〕今御母玉依姫(たまよりひめ)。海神少女。此時よりやがて始て祭主(=神官)を置てよろずの神を祭り玉ふ。此国を秋津島(あきづしま)と名を云ふ。
大和国橿原宮。元年辛酉歳、如来(=釈迦)滅後二百九十年に相当すと云々。又周世(=中国)第十六代主僖王三年に相当すと云々。一説、周恵王十七年を以て之に辛酉を当つ。此説を吉しと為す、当時(=現代)に至りて相違之無き故歟。