4.〔易の〕術語と義例
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from 易経_解説
4.〔易の〕術語と義例
(1)爻位
⚊(剛爻、九) ⚋(陰爻、六)には陰陽と貴賤の爻位が説かれる
奇数位が陽位(初・三・五)
偶数位が陰位(二・四・上)
下から上へ身分の尊卑を示す。
初(庶人)、二(士)、三(大夫)、四(諸侯)、五(天子)、上(無為の人)など
(2)正(当)・不正(不当)
陽位に剛爻、陰位に柔爻があるときに「正」「当」などと言う
陽位に柔爻、陰位に剛爻があるときに「不正」「不当」などと言う。
63. ䷾既濟 六位がすべて正
64. ䷿未濟 六位がすべて不正
(3)承・乗・比・・・6爻の相隣れる剛柔関係
承(うける)←よし!
柔爻が剛爻の下にあって承ける
乗(のる)
柔爻が剛爻の上にあって乗る。
比(したしむ=親)
相隣れる両爻の剛爻と柔爻
比は「初・二」「二・三」「三・四」「四・五」「五・上」の5種
剛爻と剛爻、柔爻と柔爻とは相親比しない。
29. ䷜坎
初・二と四・五が承
二・三と五・上が乗
三・四は比ではない
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(4)中・応
中
6爻を上下各3爻に分かつと、それぞれに中爻が求められる。
この中が「正」ならば「中正」。
63. ䷾既濟 中は六二・九五で、両爻とも「中」
64. ䷿未濟 中は九二・六五で、両爻とも「中」ではない。
「中」は「正」よりも重い。
応
6爻を上下に分かち、各3爻とした時、相対応する爻は「初・四」「二・五」「三・上」
その対応する爻が剛爻と柔爻であるときに「応」
table:六二・九五(正・中・応)16卦
3䷂屯 8䷇比 2䷋否 13䷌同人
17䷐隨 20䷓觀 25䷘无妄 31䷞咸
33䷠遯 37䷤家人 39䷦蹇 42䷩益
45䷬萃 49䷰革 53䷴漸 63䷾既濟
table:九二・六五(不正・中・応)16卦
4 ䷃蒙 7䷆師 11䷊泰 14䷍大有
18䷑蠱 19䷒臨 26䷙大畜 32䷟恆
34䷡大壯 38䷥睽 40䷧解 41䷨損
46䷭升 50䷱鼎 54䷵歸妹 64䷿未濟
(5)時
陰陽の消息盈虚するを言う。
table:12消息卦
02. ䷁坤 10月 亥
24. ䷗復 11月 子
19. ䷒臨 12月 丑
11. ䷊泰 正月 寅
34. ䷡大壯 2月 卯
43. ䷪夬 3月 辰
01. ䷀乾 4月 巳
44. ䷫姤 5月 午
33. ䷠遯 6月 未
12. ䷋否 7月 申
20. ䷓觀 8月 酉
23. ䷖剝 9月 戌
6)卦主
「成卦の主」と「主卦の主」がある。一致する場合も別の場合もある。
「成卦の主」…その卦の卦義を成す主爻。位の高下や徳の善悪に無関係。
「主卦の主」…必ず六爻中で徳の最善な爻。時と位を得ている。(よって五の爻位に採る者が最多だが、二やその他の爻位に採るものもある)