2.「連城の璧」(完璧)のストーリー
BC280
「和氏の璧」は趙の恵文王が所持していた。大国の秦(昭襄王)が、「15の城と交換しよう」と申し出る。15城といえば、小国の価値ほどもあるということになる。 承諾してもきっと城と交換という約束を守る気はないだろう、璧だけとりあげられるに違いない。そうなれば国の面目は丸つぶれ、弱体化をさらし、国は亡びるだろう。
しかし、断れば戦争、亡国の憂き目を見る。
どうする恵文王? 藺相如がこの困難な交渉を行う。秦が15城の割譲なぞハナからする気がないと見た藺相如は、璧を渡さず守り切り、傷一つなく完全な状態のまま趙に持ち帰ることに成功する。武力に訴えず、ただ己の知恵と胆力のみで。 ↓
※ちな昭襄王は、孟嘗君(「鶏鳴狗盗」の人)を宰相とした。将軍の白起は「八面六臂」の故事のもとになった。たびたび恵文王に嫌がらせをしていたハラスメント野郎である。