インフレは、時間差の搾取
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死の国の造幣工
ある社会を適当に4つの生産者グループに分け、A,B,C,Dの順にインフレによる所得増の恩恵に与るとする。Aグループの所得が30%増えた時、彼らが買うモノやサービスの値段はまだ上がっていない。Bグループの所得が20%増えたときにも、物価の上昇は平均10%ほどにとどまっている。ところがCグループになると、所得が10%しか増えないのに物価はすでに15%上がっている。そしてDグループの所得がまだすこしも増えないうちに、平均物価は20%まで上がってしまう。言い換えれば、最初の生産者グループが生産物の値上げまたは賃金の増加によって得る利益は、最後のグループが消費者として被る損失の上に成り立っているのである。
こうしてみればインフレも、基本の一課の範疇に収まる例に過ぎないことがわかる。短期的には一部の集団が得をするが、それは他の集団が損をするからである。
多くのケースで、最初の恩恵を受けるAグループは、紙幣を発行できる政府となる
政府からのお金や補助、援助をもらえるのがBグループで、最終的なDグループが普通の庶民
見えるもの:Aグループの所得増加による経済効果
見えざるもの:Cグループ、Dグループの苦しみ。最終的には状況はよくなっていない、一部の集団による搾取。
自ら産廃になっているのではなく、インフレによる時間差の搾取によって産廃にさせられている