コラム:実験誤差とばらつき
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実験値がばらつく現象について
変動性と不確実性の2種類に分けられる。
Variability 変動性 ばらつき
Uncertainty 不確実性 誤差
Variabilityは定義可能であるが,Uncertaintyは今ある情報から推測されるもの
簡易的に,全てのVariabilityとUncertaintyをまとめて正規分布と仮定する。
Variability(変動性)
生物由来のばらつき,空間由来のばらつき,時間由来のばらつきの3つに分けられる。
値はバラバラに見えるが,そういうものだと受け止める必要があるもの
人によって体重や身長が異なるのは誤差ではなく,1人づつ値が異なっている。
生物由来・空間由来・時間由来のばらつきの例は以下の通り
生物由来のばらつき:同じストレス環境下で死滅する細菌,生残する細菌
空間由来のばらつき:単位体積あたりに,空間中に浮遊する微生物の細菌数
時間由来のばらつき:不安定な原子核の崩壊にかかる時間
Uncertainty(不確実性)
よくわからない雲を掴むようなもの。現在あるデータと仮説から推定可能
実験方法を工夫することにより減らすことが可能
例を挙げる。
器差による実験値の違い。
測定者のメモリを読む癖
実験環境の変動 温度,湿度,気圧など
VariabilityとUncertaintyの取り扱い
1. なるべくUncertaintyが入らないように,実験方法を工夫
2. 実験値に対して,Variabilityをできるだけたくさん定義する。
3. Variabilityで表現できないものをUncertaintyとして扱う。