絶対悲観主義
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フツーの人にとってベストだと僕が思っている仕事への構え、それが「絶対悲観主義」です。「自分の思い通りにうまくいくことなんて、この世の中にはひとつもない」という前提で仕事をする──厳しいようで緩い。緩いようで厳しい。でも、根本においてはわりと緩い哲学です。
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こと仕事に関していえば、そもそも自分の思い通りになることなんてほとんどありません。この身も蓋もない真実を直視さえしておけば、戦争や病気のような余程のことがない限り、困難も逆境もありません。逆境がなければ挫折もない。成功の呪縛から自由になれば、目の前の仕事に気楽に取り組み、淡々とやり続けることができます。GRIT無用、レジリエンス不要──これが絶対悲観主義の構えです。
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仕事である以上、絶対に自分の思い通りにはならないと僕は割り切っています。「世の中は甘くない」「物事は自分に都合のいいようにはならない」、もっと言えば「うまくいくことなんてひとつもない」──これが絶対悲観主義です。
ただの悲観主義ではなく「絶対」がつくところがポイントです。仕事の種類や性質、状況にかかわらず、あらゆることについてうまくいかないという前提を持っておく。何事においても「うまくいかないだろうな」と構えておいて、「ま、ちょっとやってみるか……」。これが絶対悲観主義者の思考と行動です。
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自分に都合よく考えない。「何とかなる」では何ともならない。だからこそ、精進を重ねようという気持ちにもなります。それでも、成功を期待しない。だから、気楽に取り組める。失敗しても、いちいちダメージを受けない。自然と次に動き出せる。紆余曲折を経た挙句、振り返ってみたときに、自分なりの確かな道ができている。それが絶対悲観主義者の生きる道です。
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キャリアについては「事前の計画」はできないというのが僕の持論です。あまりにもいろいろな要素が時間軸と空間軸の上で絡み合ってキャリアは形成されていく。三〇代までにこれをやって、四〇代にはこれを達成して、というキャリアプランは意味がない。バカバカしいとすら思います。「夢に日付を」とか言う人の気が知れない。そんな無茶なことを自分に課してどうするのか。思い通りにいくはずもない仕事生活、かえってストレスがたまるだけです。 自分を含めていろいろな人を見てきて思いますに、「出会い頭」や「ひょんな縁」「成り行き」の積み重ねでこうなっているわけで、なるようにしかならない。結局は自分の身の丈というか、自分の実力の範囲でしか仕事はできません。それでも、なるようにはなる。禅問答めいていますが、僕の結論は「なるようにしかならないが、なるようにはなる」
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僕が大切にしているのは、具体的なキャリアプランやキャリア戦略ではなく、その時点でどの方向に行きたいのかという感覚です。自分なりの価値基準で、こういう仕事をしていきたい、こういう仕事はしたくない、これさえ決めておけば十分だと思います。
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