2025年1月12日
起きると雪が積もっていた。雪国で運転したことがないので、実際レンタカーでなくて本当に良かったかも。朝食はビュッフェ。あまり食べ過ぎないように気をつける。
小岩井農場は16時からオープンとのことで時間的に中には入れないのだが、景色だけでもみておきたいとKがいうので、タクシーでひとめぐりしてもらった。ものすごく広くて驚く。明治期からの時間の堆積を感じる。タクシーの運転手さんに勧められて、盛岡手づくり村へ。自分たちだけだったら多分行かなかったので、ありがたい。とても良いところであった。
まずは資料館をひととおり見る。チャグチャグ馬コがかわいい。その色彩感覚に、Kが騎馬民族的なものを感じるという。その他、日本酒や南部鉄器に関する展示に感銘を覚える。お土産コーナーで「桜顔 蔵人たちの夢」という熟成酒を買い、飲食コーナーでせんべい汁を注文して飲み食いする。しょっぱい汁で酒が進む。旨い。ひたすら飲み続けて、幸せな気分になる。車を借りていたら飲めなかったので、この方がいいじゃないかと思う。
体験コーナーで、Kが南部せんべいを焼かせてもらった。売られているものはパリパリしているのだが、焼いたばかりのものはふっくらしている。小麦粉とピーナッツの甘味がほのかにあり、すごく美味しい。煎餅汁や朝食べたひっつみ汁など、シンプルな旨さに心を打たれる。
タクシーで市内へ。盛岡城跡公園へ。石川啄木の歌碑を眺める。「不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸はれし 十五の心」に、Kが尾崎豊じゃんというので、愉快になって「15の夜」を歌う。やめてくれというKに対して、高歌放吟するのは啄木もそうしていただろうし明治の若者の常なのであるなどといって、完全に酔っ払いである。さらにもりおか歴史文化館を観る。盛岡藩の歴史についてオーバービューを得られて良かった。売店で澤口たまみ『クラムボンはかぷかぷわらったよ』を買う。宮沢賢治も読みこんでいきたいと思ってできていない対象である。 駅へ向かって歩く。途中、三寿司によって食事。リトルKが納豆巻きをたくさん食べた。「南部美人」を飲む。Kが、酔っ払ってウザ絡みするといって嫌がっていた。花巻の方にも寄ってみたかったし、1泊2日だと足りない。また来ようと思う。帰りははやぶさ。東京駅で、タクシー乗り場に向かうために南口から出ようとして、Kが原敬が襲撃された場所だと気づいて、遭難記を見る。原敬に始まり原敬に終わった旅行であった。運命的なものを感じる。
リトルKを寝かしつけた後、「べらぼう」の第2話を観る。平賀源内の挿話はよかったなあ。1話目はちょっとしんどいかもと思ったけど、やっぱり話題が面白いのは強い。TVerで、M-1グランプリのトム・ブラウンの裏側のような番組を見る。大泣きするような仕事への向き合い方を自分がしているのだろうか?と思ったりする。別に必ずしもそうでなくてはならないとは思わないし、実際自分はそういうタイプではないのだが。
買ってきたお酒を飲みつつ日記を書く。
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