組織の学習活動に伴うジレンマ
組織の学習活動に伴うジレンマ
#遠回りの科学
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kEY WORDS
学習曲線の限界
柔軟性
イノベーション
適応学習
有能さの罠
学習の近視眼
「赤の女王」理論
組織生態学
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Q.右下がりと考えられた学習曲線が、長期的なスパンで観察するとなぜU字型カーブを描くようになってしまうのか?
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組織生態学の発想から生まれた「赤の女王理論」によってこれは説明される
Now, here,you see, it takes all the running you can do, to keep in the same place.
If you want to get somewhere else, you must run at least twice as fast as that.
淘汰されたくなければ環境変化に適応し続ける必要がある
自分の意識とは無関係に「適応」(進化)はエスカレートしがちである
変異⇒変異の普及⇒選択・淘汰⇒保持⇒変異
組織生態学における自然淘汰モデル
組織の「適応」ではなく、「淘汰」に重点を置いている
これが適応学習による「学習の近視眼」を引き起こす
適応学習
単純化
物事の複雑性を低下させて、対処可能な状態にする
専門化
「組織の安定性」という観点で語られる
専門家した組織に環境への適応を任せる
⇒組織の成功には最低限の安定性が必要
「学習の近視眼」
時間的近視眼
長期的な利益より短期的な成果を生み出す学習を優先しがち
#遠回りの科学
場所的近視眼
市場としての全体最適よりも「自分の組織の成果」=部分最適を選択しがち
全体最適をやるのはコストに見合わないことが多い
イノベーションは受け入れられづらい
成功バイアスの近視眼
成功経験の蓄積によって、リスク選好型の意思決定をしがち
#有能さの罠
#組織の効力感
/Well-beingProject/【人事の“処方箋”】Z世代が3年以内に退職するワケ 優秀な若手社員が会社に“見切り”をつける生存者バイアスの横行と組織の弱体化ループとは
これらが発生することで、外部環境の大きな変化に耐えられない
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※ただし、学習曲線のメカニズムにも「自浄作用」は働いているとされている
表のメカニズム
一次学習
経験の蓄積による学習の結果として生産性が向上していく過程
水平的な動き
裏のメカニズム
二次学習
部分的にリスクを取るような行動のこと
これを「自浄作用」と呼んでいる
Adler & Clark(1991)
生産性をめぐるパラドキシカルな学習