プロダクトバックログ

よく書けているからそのままなんだよな…

プロダクトバックログは、創発的かつ順番に並べられた、プロダクトの改善に必要なものの一覧である。これは、スクラムチームが行う作業の唯一の情報源である。

プロダクトバックログは、一覧である(リストになっている)

プロダクトの改善に必要なものである

創発的(emergent)かつ順番(ordered)に並べられている

emergent: 経験主義と漸進主義にもとづいて立ちあらわれてくる、の意だろう。事前に予見的に定められるものではない、という含意がありそう

ordered: 「prioritized」と言ってないのは価値判断から距離を置いているのだろう。「順番が前にくる」ことは、かならずしも「貴重、重要、一律的な判断基準による価値が高い」ことを意味しないということかなあ。prorityがweaponとして使われてしまって健全性を損ねるケースはありそうな気がする

プロダクトバックログは、スクラムチームが行う作業の唯一の情報源である

1スプリント内でスクラムチームが完成できるプロダクトバックログアイテムは、スプリントプランニングのときには選択の準備ができている。スクラムチームは通常、リファインメントの活動を通じて、選択に必要な透明性を獲得する。プロダクトバックログアイテムがより小さく詳細になるように、分割および定義をする活動である。これは、説明・並び順・サイズなどの詳細を追加するための継続的な活動である。多くの場合、属性は作業領域によって異なる。

最初の文は、PBIがどのような状態になっているかの記述。

2文目は、PBIの状態の話

リファインメントは活動(activity)である

スクラムチームがおこなう

必要な透明性を獲得する (The usually acquire this degree of transparency after refining activity)

"this degree of transparency"は、プランニングで選択できる程度、と読むのが穏当そう

詳細を追加していく継続的な活動である

説明(description)・並び順(order)・サイズ(size) といった要素がある

が、どのような属性が必要になるかは作業領域(domain of work)によって異なる

作業を行う開発者は、その作業規模の評価に責任を持つ。開発者がトレードオフを理解して選択できるように、プロダクトオーナーが開発者を支援することもできる。

The Developers who will be doing the work are responsible for the sizing. The Product Owner may influence the Developers by helping them understand and select trade-offs.

作業を行う開発者は、その作業規模の評価に責任を持つ(The Developers who will be doing the work are responsible for the sizing.)

PBIについて、作業規模の評価(the sizing)…となると「見積り」のことかと思うけれども、ここでも言葉は慎重に選ばれている。"the sizing" ということは「ひとつのPBIをどのような大きさにするか」について責任をもつ(responsible)のが「開発者」だということ。ここでの「開発者」は"The Developers" なのでこれはスクラムの役割としての「開発者」を指している。日本語の日常語だと、うっかり個別特定の開発者がサイジングすると解釈しちゃうかもしれないので注意

開発者がトレードオフを理解して選択できるように、プロダクトオーナーが開発者を支援することもできる( The Product Owner may influence the Developers by helping them understand and select trade-offs.)

"may influence"なので、POが「サイジング」に直接関与してはいけない雰囲気を伝えようとしてそう

サイジングのレスポンシビリティは開発者なので、彼らがトレードオフの理解と、トレードオフの選択ができるようなコンテキストを与えるのがPOの仕事だということが語られている

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PBIの分類イメージのとっかかりとして手軽な図があるが、ツリーの図はMECEの罠に陥りそうな気もする。あと、ベースのモデルが2017以前のスクラムになってそう。