インターネットのウェブ地方にずっと住んでいる
2006-06-29 に june29.jp にてブログの運用を始めて、このときに「ウェブに籍を得た」と言えそうだ。これ以来ずっと「自分は、ウェブに住んでいる」と感じている。日々、ウェブに触れている時間は長いしね。物理的な居住地は北海道→東京都→栃木県→長野県と移ろい続けているけれど、ウェブ上ではそこまで大きく変わらずにやっている。 mixi や Facebook から実質的に退居していたり、Path や Goole Wave のように取り壊しになった物件もあるので、ウェブ上でも引っ越していないわけではない。ただ、物理的なお引っ越しは「日頃やりとりする相手が大きく変わる」を伴うが、ウェブ上ではそういうことはあまりなくて、ぼくが Substack を始めようとも Twitter での交友を失うわけではない。「物理的にある地域からいなくなる」ってのは、ウェブでいえば「ソーシャル系サービスのアカウントを消す」くらいに相当するのかもしれないね。 そう考えてみると、ぼくは 2006 年頃に住み始めたウェブ地方のとある地域に、ずっと住み続けている。
ここで実家である june29.jp の変遷を紹介する。まずは、新築のころね。「cameraLady」というサイト名。 https://gyazo.com/b2317c3757b0c1b63456fca1ffa2dff6
ちょっとリノベした 2010 年の様子。この時期には「準ニ級.jp」だった。
https://gyazo.com/25e1d1a29ab49ac42ba5e90ec9f97806
2012 年にはこんな感じだった。
https://gyazo.com/63f62da09852f8b98efefda176704e1a
2013 年の年末には白塗り人間になっていた。
https://gyazo.com/ac721fd86acbeabe8c000d8bef91fe40
https://gyazo.com/925b63c9ad0d17c90e2755b4e6cf8ab7
2017 年以降はサーモンピンクをテーマカラーにしたこれ。けっこう DIY でやってきたんだなあ、とわかる。
https://gyazo.com/59da27c9a6fb0197c8e8736b53d06741
こうしてふりかえってみると、june29 というアイデンティティで歩くウェブ空間は、ぼくにとって「地元」のようなものになっていると気付く。
根無し草のコンプレックスにもちょろっと書いた通り、ぼくには物理的地域としての「地元」がない。盆暮れ正月に帰省すれば幼馴染に会える、そういう地域がないのだ。 だけれども。物理的に居住地を変えても、所属が変わっても、ライフステージが変わっても、june29.jp を更新すれば読みにきてくれる「おまえら」がいる。YouTube に動画を投稿してみたり、ポッドキャストを始めてみたり、ニュースレターを配信してみたりしたときに、どれどれ〜とアテンションを向けてくれる「おまえら」がいる。これって、地元の友だちじゃん、と思う。 物理的な地元で「飲食店をやっている友だち」がいたとして、頻繁に訪れて「顔を出す」という関わり方がある。中学校時代はそこまで仲良くなかったけど、大人になってからはちょくちょく顔を出しているからなんやかんやで親しい、みたいな間柄が成立するだろう。ウェブだと「アイコンを出す」だと思うんだよな。ぼくが投稿するツイートだったり、ニュースレターだったり、ブックマークだったりに、ハートだったりスターだったりを押してちょくちょくアイコンを見せてくれている人のことはなんやかんやで近くに感じる。そういう考えがあって、ぼくはなるべくその手のマイクロ・フィードバックで自分のアイコンを出すようにしている。
引っ越したり所属が変わったりしたときに疎遠になってしまう人々は、それはそれで一期一会で風情を感じていて、一時的にでも同じ時間を過ごしてくれてありがとうと思っている。ウェブの地元の腐れ縁のおまえらは、これからもよろしくな〜って思っている。ぼくはこの場所が好きだよ。安心するもんね。地元最高!