なぜハロウィンは日本でこれほど大ブームになったのか
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From なぜハロウィンは日本でこれほど大ブームになったのか(堀井 憲一郎) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)
2017年の記事、ぼくは 2019-10-28 に知って読んだ。
ハロウィンを日本でも騒ぐようになったのは、そんな昔ではない。
私が初めて街で見かけたのは、平成になった年、1989年である。
平成元年の10月31日は火曜日で、その夜、山手線に乗っていると、仮装した小悪そうな西洋人が車内を走り回ったのだ。悪ふざけをしています、というのがわかりやすく、ああ、これが噂に聞くハロウィンかとおもったのだ(映画を通してその存在を知っていたばかりだった)。
雑誌記事で調べると、この1989年のフライデーに山手線で騒いでいる外国人の記事があったから、本当に目立つように騒いでいたらしい。
新聞を見ると、1995年に大阪の環状線で、1997年にはまた東京の山手線で、仮装した小悪い外国人、100人から200人が電車に乗ったり降りたりして、大騒ぎしたという記事がある。どうもぐるぐる回る電車が、小悪い西洋人は好きなようである。
へー、まだ日本人が騒ぐ前って感じなのかな?
目立ってやっていた場所としては、東京ディズニーランドがあった。
ディズニーランドでは1990年代末からハロウィンイベントが始まっていた。毎年頻繁に行っているから、始まり出したときの印象は残っている。
そうなのか。
ハロウィンが一般的になった、と感じたのは2009年からである。
2009年から全エリアで「ディズニーシーのハロウィン」が開催され、大人気となった。シーの入場者数がランドと拮抗するようになったのは、ハロウィンを開催してからだとおもう(私個人の分析)。
2009年のハロウィンは、土曜日だった。次に土曜日になったのは2015年で、このときから渋谷スクランブル交差点の大騒ぎがニュース定番となった(次の土曜日は2020 年である。東京五輪直後のハロウィンは大きく騒ぎそうで楽しみである)。
10月31日が土曜日にあたるとハロウィンの規模が大きくなる、というのはなるほどですね。
都市のサラリーマンには祭りがないのだ、と朔太郎はいう。むかしは、神田祭などが江戸の民の自分たちの祭りだったのだが、それは土地に生まれ育った者たちのものでしかない。明治末年以降、都市への流入者が莫大な数となり、土俗的祝祭と無縁の住民が増えた。
それはわかるかもなあ。北海道にいたころは、愛着のあるお祭りってのがあったな。上京してきて「毎年このお祭りには参加したい」「自分が参加してもいいんだ」と思える対象が見つからずにいるのかもしれない。
外来の祭りだから気楽だというところがいい。伝統やしきたりやタブーがない。
「土俗祭りを持たない民の気軽な祭り」として残り続けていくのがいいとおもう。目立たないかぎり、そんなに叩かれることはない(目立つと叩かれます。ゴミはみんな持ち帰りましょう)。
皮肉にも、この記事が書かれた翌年、2018年のハロウィンがかなり問題視されましたね…!