読書感想文
『村上さんちのところ』で村上春樹が読書感想文について指南していたので引用(同書 2015-04-24 3057/8457頁) よくぞ訊いてくれました。僕は昔から読書感想文を書くのが得意でした。読書感想文を書くコツは、途中でほとんど関係ない話(でもどこかでちょっと本の内容と繋がっている話)を入れることです。それについてあれこれ好きなことを書く。そして最初と最後で、本についてちょろちょろっと具体的に触れる。そうするとなかなか面白い感想文がすらすら書けます。やってみてください。
この読書感想文の書き方を学生時代からできるあたり、村上春樹の才能の片鱗を感じる
決して国語の先生が教えられない感想文の書き方
小説ももちろんだけど、村上春樹のエッセイはちょっとひねくれていて個人的に好き
読書感想文を書く小中学生に求められる暗黙の技能を考える
小説(なんなら純文学)を一冊、きちんと読み終える
内容をコンパクトに要約する
小説の出来事を自分の身近な出来事に投影する
小説の主人公と自分を照らして、新たな気づきを得る
以上を、純粋で道徳的な内容にしたうえで、規定の文字数以内に、手書きで事前のメモなしに書き上げている。
いま思い返しても無理ゲー。そりゃ読書も嫌いになる
読書感想文ってやさしそうなタイトルだけど、つまりは個人的な書評だと思う
山本貴光さんの書評の書き方をBlueskyより引用してみる
本の読み方は、本とそれを読む人の組み合わせによって実にさまざまかと思います。
そもそもその日の気分や体調、お天気や周囲の状況などにもよるわけです。
これはあくまで私の場合ということになりますが、いくつかの読み方に触れてみようと思います。
まずは書評を書く場合。
(というのは、自覚的にやっているので説明しやすいのです)
書く前に3回通読します。
ただ、3回とも違う読み方なので、まとめて3回と言ってよいか分かりません。
1回目:急がず立ち止まらず通読
2回目:1回目で得た概観を手にじっくり観察
3回目:全体を流すように眺めて気になるところで立ち止まる
(書評の際の読書についての続き)
時間にゆとりがあるときは、3回めに読む際、章ごとの要約をノートにつくります。
物覚えが悪くて、読んだことをすぐ忘れてしまう私のような人の場合、この要約がとても大きな手助けになるのですね。
また、印象的な文章は抜粋してこれもノートに書き写します。
ノートをもとに、最後はパソコンで一つのファイルにまとめます。
プロの技とはいえ、これをいきなり事前知識なしでやるのは厳しい