日南市公表前教示
令和8年4月21日 最高裁決定(第三小法廷)
最決令和8年4月21日・令和6年(あ)第1657号〔日南市公表前教示〕
「判示事項」
予定価格等の事前公表前にその近似額等を教示した行為が官製談合防止法(令和4年法律第68号による改正前のもの)8条にいう「公正を害すべき行為」及び刑法(令和4年法律第67号による改正前のもの)96条の6第1項にいう「公正を害すべき行為」に当たるとされた事例
理由4
しかしながら、副市長であった被告人は、本件各入札に際して予定価格及び工法が事前公表されるより前に、関係職員しか知り得ない情報として管理されていた各工事の予定価格に近似するおおむねの査定決定額や工法を、建設会社の代表取締役であり談合を主導していた前記建設業協会の会長であるAに対して教示したものである。このような事実関係の下では、本件各行為は、秘密を教示することにより、特定の事業者のみに事前準備を可能にさせ、又は談合を助長するおそれがあるものと認められ、その後予定価格等が事前公表されることを踏まえても、入札が公正に行われていることに対して疑問を抱かせ、その公正に正当でない影響を与えるものといえるから、第1の行為は、官製談合防止法8条にいう「公正を害すべき行為」に当たり、第2の行為は、同条にいう「公正を害すべき行為」及び刑法96条の6第1項にいう「公正を害すべき行為」に当たるというべきである。したがって、⑴第1の行為について官製談合防止法8条違反、⑵第2の行為について同条違反、公契約関係競売入札妨害の各罪の成立を認めた第1審判決を是認した原判決の判断は正当である。
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予定価格等の事前公表前にその近似額等を特定の者のみに教示した行為が「公正を害すべき行為」に該当するとした事例。