パンノニア
パンノニアは、古代ローマ帝国の属州であり、現在のハンガリー西部、セルビア、クロアチア、スロベニア、オーストリアなどの一部を指します。パンノニアという名前は、ローマ人がローマ征服前の定住民であるイリリア人をパンノン人と呼んだことに由来しています。
パンノニアは、ドナウ川とサバ川に囲まれており、北と東はドナウ川、西はノリクムと上イタリア、南はダルマティアと上モエシアに接していました。
パンノニアは、5世紀にフン人が移住し建国され、6世紀にはアジア系アヴァール人が建国されましたが、8世紀にフランク王国カール大帝に制圧されました。
今日、パンノニアという地名は、ハンガリーのトランスダニュービア地方(Transdanubia)およびセルビア等に広がるパンノニア平原を指して使われています。