左右にブレながら歩く
師匠クルゼ・ケンの教えが脳裏をよぎる……「ある日ブッダは使途を集め、ワニで満たされた蓮の泉の上に一本の縄を張らせると、そこを渡るよう使徒たちに命じた。一人目は全くブレずに渡ろうとし、あえなく泉に転落した。二人目は棒を持ち、左右にブレながら歩くことで、見事これを渡り切った」 このゼンめいた故事は、様々な意味に解釈できる。クルゼはここから、柔軟性と平常心の大切さを説いた。シリアスになり過ぎて右にブレ過ぎても、リラックスし過ぎて左にブレ過ぎても、かつ小さなブレを恐れてもいけない。そうしなければ綱は渡れないのだ、と。皮肉にも彼は、右に転落したのだが。 他人の意見と自分の意見
衝動と理性
破格と格
二つの極に重心を行き来させながら、渡る
鋼たるよりも柳のごとくあれかし
2022-02-01 18:28
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