大伯皇女の六首
大伯皇女
の作り、今に残る歌。すべて短歌。
『萬葉集』
巻二に収められている。
相聞
我が背子を大和へ遣るとさ夜更けて暁露に我が立ち濡れし
〈一〇五〉
ふたり行けど行き過ぎかたき秋山をいかにか君がひとり越ゆらむ
〈一〇六〉
挽歌
弟
大津皇子
の死を傷んだ歌二首
〈一六三〉
〈一六四〉
皇子の屍が
二上山
の墓所に移されたときに詠じたとされる歌
うつそみの人なる我や、明日よりは、二上山を阿弟と我が見む
〈一六五〉
石の上に生ふる馬酔木を手折らめど、見すべき君がありと云はなくに
〈一六六〉
2022-02-03
21:05