さつきまつ花たちばなの香をかげば昔の人の袖の香ぞする
古今集夏139
よみびとしらず、題知らず
五月ニサク橘ノ花ノニホヒヲカゲバ マヘカタノナジミノ人ノ袖ノ香ガサスル(『古今集遠鏡』) 出てきている
伊勢物語六〇段
和泉式部日記冒頭
「しかおはしませど、いとけ近くおはしまして、『つねに参るや』と問はせおはしまして、『参り侍り』と申しさぶらひつれば、『これもて参りて、いかが見給ふ、とてとてたてまつらせよ』とのたまはせつる」とて、たちばなの花をとり出でたれば、「むかしの人の」と言はれて、
この歌も時鳥を踏まえた上で読む必要がありそう