和がおもらししとう
#ラブリーアイランド！？
「あ、いかん。和がおもらししとう」
「は？」
スマホを見ながら円がさらっととんでもないことを口走ったので、思わず和が声を上げた。
「ごめんよ、忙しくてお世話してあげれんかったんよ」
「いや、え？は？」
意味が分からず呆然とする和を見て、円が笑った。
「ごめんな、僕のラブリーの話。ラブリー和の話や」
円が話しているのは、ラブリーアイランドというアプリのペット、ラブリーのことだった。
ラブリーアイランドのラブリーは、一日お世話を怠るとうんちをおもらししてしまうのだ。
ちなみにラブリーのうんちは宝石で、ゲーム内通貨として使用できる。
「ちゃんとお世話してくださいよぉ！俺はこまめにうんちさせてあげよんスよ？！」
「さすがやなぁ」
適当な声を出す円。
不満げな顔でそれを見ていた和はスマホを取り出すと、アプリを起動してラブリーの世話を始めた。
「円、うんちしよな？お～、めっちゃ出たなぁ。偉いぞ円～！」
「堪忍してくれ……」
スマホ片手に大声で満足げにラブリーの世話をする和に、円は頭を抱えた。