今度うどん食いに行かん?
夕方事務所に戻ってきた和が、静を捕まえて言った。
「伊勢原さんも行くよな?」
「おーええなぁ」
和の誘いに遥は乗り気のようだ。
「ほな東雲さんも誘ったら?」
遥の提案に、和がわかりやすく頬を赤らめる。
「東雲のおっさんうるさいんスよ」
舌打ちする和の横顔を見て、遥がにやりと笑う。
「東雲さんも誘ったらダブルデートになるやん、なあエビちゃん?」 遥が言うと、今度は静が顔を赤くした。
「ほな東雲さんは僕が誘とくわ、楽しみやなー。どこ行く?せっかくやし香川まで行くか?」 「香川行きたいなぁ」
クッソデカい遥の声の後で、静が嬉しそうに言う。
「和は?」
「俺も行きたい!」
遥に負けじと和が声を張り上げる。
再び遥がその言葉を口にすると、和も静も頬を赤く染めてうつむくのだった。