愛がなんだ
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とにかくどうにもこうにも、以前付き合っていた女性との事を色んな場面で思い出して観ながら頭抱えてしまうタイプの映画で、あなたは女性にこういう接し方して最終的に距離をとって別れませんでしたか…？と言われてる感じ。本当に辛い。もしかしたら世の男性にとっては普遍的なことなのかも知れないけど、主演の岸井ゆきのさんの体つきや態度、ベッドでの振る舞いとかも相まって結構突きつけられて、自分は普通に身につまされた。 とはいえ、観終わった後で頭抱えっぱなしのネガティブな気持ちになる訳ではなくて面白い映画だった。
元乃木坂メンバーの中では地味に一番しっかりしたキャリアを歩み始めていると思われる深川麻衣さんについても、我が坂の人間としては触れない訳にはいかないのだが、深川さんがいつもの宛書のような優しいふんわりした役柄から少し踏みこんだ造形のキャラをやっているのも良かった。彼女の常に一段上から見てマウント取るような姿勢と、彼女の事が好きすぎてそれに抗えない若葉さんの卑屈な感じは、メインの2人よりもより角田光代の世界の登場人物っぽかったのかも知れない。と、いま丁度WOWOWでドラマをやっている『坂の途中の家』を観ているとそう思う。 いろいろ印象的なシーンはたくさんあったけど、バーベキューの夜の場面で、江口のりこさんに深川さんの事を悪く言われて、不貞腐れた上に怒鳴ってしまう若葉さんとか、冒頭成田凌さんに呼び出されて家の前に来た岸井さんがドアノブに手を掛ける前に一瞬鼻の頭を触ったのが特に印象に残っている。