クラテス
テーバイのクラテス(ギリシア語: Κράτης, 英語:Crates of Thebes, 生没年未詳)は、紀元前325年頃が全盛のキュニコス派の哲学者。クラテスはアテナイの通りで貧困の生活を送るべく、自分の財産を投げ捨てた。同じ生き方をしたヒッパルキアと結婚した。アテナイの人々からは尊敬され、ストア派の創設者キティオンのゼノンの師としても知られている。クラテスの教えの断片のうち現存する者がいくつかあり、その中には理想的なキュニコス派国家を記したものも含まれる。 クラテスはアテナイに移り住み、その地の言い伝えではシノペのディオゲネスの弟子になったと言われる一方で、アカイアのブリュソン(Bryson of Achaea)1、もしくはスティルポン(スティルポーン)2の弟子だったという説もある。クラテスは明るく質素な生活を送った。現存していないがクラテスの伝記を書いたプルタルコスは、クラテスの人物像を次のように書いている。