議事録は雑務じゃない
議事録は雑務じゃないtsawada.icon
総合格闘技であり、優れた議事録が取れる人は尊敬されるべきだ 現代における議事録はただのログじゃない
ホワイトボードのように議論をリードする存在であり、
インタビューのように「あなたの言いたいことはこれですよね?」と言語化する作業であり、 「ああ、私たちの話したかったことはこれか」とハッとするような構造整理を行う存在。
つまり、優れた書記の存在がMTGの生産性を爆上げするのだ
議事録取得能力が、チームの生産性を左右する時代がやってきたtsawada.icon
ただ、議事録を録るのは簡単だけど、生産性に寄与するには努力が必要
決して「新卒1,2年目の登竜門で、かれらがとっていればよいもの」ではない 確かに議事録録ると成長するが
チームの生産性にダイレクトに寄与するので「どうやってうまく録るか?」は考えた方が良い
「MTGの生産性を上げる議事録」作りに必要な要素は多岐に渡る
MTGの話を理解するだけの、テーマに対する広く深い知識
MTG中にどんな脱線が行われるかある程度想定できてないといけない 普段から、幅広い領域の知識と、思考を張り巡らせておかないと無理
「発言通りに記載したけど…ちがうな…」と思うことなんてよくある
聞き取った言葉そのまま記載していても質は低いままなので、「ちょっと考えた後に記載しても間に合う」くらいのタイピング力は必要
発言を表面で捉えず「こんな意図だろうな」と想像できる他者理解力
発話そのままログにとっても意味ない
5W1Hを補完するのはもちろん、過度に抽象的表現を適切な表現に整えることが必要
コミュニケーションだと経営視点や網羅性のような抽象度が高く議事録とっても情報量ゼロな表現が多発する 相手が伝えたいことは「ROI向上」という言葉よりも「工夫すれば低く抑えられる…売上原価部分の改善」なんだろうな…とimageがついても表現できないと意味がない
ROI向上と言われて「ROI向上」とそのまま書いていたら、せっかく理解した発言者本意は伝わらないまま
その議事録を読むであろう人に齟齬なく伝わるように工夫できなければ議事録を録る効果は薄い
MTG中に議事録を完成しないならば簡単
「ログを残す」目的ならばMTG後に吟味しても良い
MTG後に時間かけて清書すれば良い
「MTGの羅針盤」になるようホワイトボードさながらに議事録を録るのならば、リアルタイム性が求められる
議論を円滑に行うために取得するのだから、その場で取れないと効果がない
ここからは呟き……tsawada.icon
この議事録作成能力が求められないMTGは本来ないのがbetter
「他者理解」「事前想定」が必要ないくらい予定調和で議論が進む。 予定調和ならば、数人、数十人集まってMTGする必要性は低い
誰かがうまくヒアリングして言語化する必要ないならば…予め資料にして配って貰えば良い
資料を予め読んでもらえないのならば…会社の風土を変えた方が良い
議事録取得精度が低い時に起こったこと
「うわ…私の議事録取得スキル低いかも…」と気づけるのでチェックリストとして整理しておく
言っていることがわからないので、議事録を取らない
わからない単語、固有名詞が出てきた時、「どう言語化すれば…整理すればいいかわからないから書かない」はよくある
自分がわからなかった一文だし…そんなに重要じゃないだろ。って思って記載しない
わからないなりに記載すれば、先輩が「こういう言葉だよ〜」って書いてくれるはずなのに…結局取らない
議事録のformatを気にしすぎて、MTGの雰囲気が描写できない
全部「ですます」に合わせたから、人の発言もそれに合わ背ちゃう
おちゃらけた先輩特有の柔和な表現が消えると「まるでその人が指示した」ように議事録が残る
本当は指示じゃないのに。
「こうしてみたら?」の軽い案として出したものが「決定事項」として認識される
その場の表現そのままで何を言っているかわからない
日本人は(というかtsawada.iconのいる会社だと)こそあど言葉はじめ、その場の雰囲気や発言者の価値観を加味しないと理解できない言葉が多い 「誰が発言したか」は結構重要
「それってシステムで開発すると良さそう」という発言も誰が発言したか?によって意味が変わる
ITに疎い人が言ったならば、「かるいアイディア」だろうし
CTOが言ったならば「システムで開発する前提で、解決策を考えた方が良い」という話に取れる。
つまり、Scrapboxで議事録取るならアイコン記法は大事ということ tsawada.iconのいる会社ではScrapboxを使っているので大事
議事録がただの会話ログになってしまう
議事録がただの文字起こしとなってしまい、MTGの生産性を上げる効果が薄い