頭のいい動物が、擬人化すると頭が良さそうに見えない問題
頭のいい動物が、擬人化すると頭が良さそうに見えない問題
召喚獣を降臨させたり、動物神を憑依させて、獣神になって戦うような物語をイメージしてほしい。
あるいは、使い魔とか。
そうすると、猿の神とか梟の精霊とかって、まずもって頭が良さそうに思えない。
とぼけたりふざけたりして感じる。
まあ、ライオンキングとかなら、かろうじてヒヒが知者をやれるが。
冷静とかクールとか、論理的とかツボを突いているとか、みんなを助けてくれるとか、そういう感じではない。
戦隊ブルーとか諸葛亮みたいな動物っていないよね。
銀狼とかシロワシとかの方が、まだ知的な印象なくらい
動きの素早さや行動時の集中力という形で、知性が表現されている)
これは、猿の象徴する知が「好奇心」であって、「本能や感情の抑制」とか、「理性」とかではない、ということによるのかもしれない。
好奇心には、むしろ試行錯誤や愚行権が含まれてしまう。
好奇心と論理への帰依は知の両輪、ということで。
タグ かしこい、知、頭がいい、物語er
from 20190214
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2021/02/19 追記
これは実は、人類の自己家畜化が関わっているのかもしれない。
人間は、「その行動に価値があるか?」「どうすることが効果を生むか?」という観点で、行動をはかる。
行動に、価値基準上の上下があることを前提にする。
そして、その判断は究極的には、「他の人間の役に立つ」ことによってはかられることになる。
単に利他的な善ということだけでなく、“巨人に乗る““巨人の肩をより高くする”ような文化蓄積的なことを含めた、長期的な貢献を含めて、行動が効果的に連携することを、つい求めてしまう。
風や土の湿り気などの、物理的で地球的な環境に対して自分が生存的に反応するための「知恵」は一段低くなる。
交換可能性とか外部足場とかそういうことだけでなく、承認欲求的にも、下手したら自己実現欲求にも、外的な規準での規準が欲しくなる。
別にそれは奴隷頭根性とかではなく。
「意義」、みたいなものを求める心理がある。
小学生男子が、
「立っションを2m飛ばす方法をあみだしたぜ!」
みたいなことを言ってきたとして、それになんの意味があるのか。
ドゥルーズか一時期のフーコーなら、それを「快」として肯定してくれるんだろうか。余計なお世話だ、お前が滅びろ。
タグ 合目的、上下関係という正義