誰も気付いていないTikTokの本当のイノベーションを語る
しかし、じゃあ私に何か、「見ず知らずの人も聞いてくれるような15秒で、何か人を楽しませられることをやれ」と言われたら、できることはないような気はするな。
結局は、じっくり付き合ってもらわなければ、コンテンツを味わってはもらえないのだろうな。
"YouTubeの「オススメ」を見ても、有名YouTuberばかり。上の椅子が全部埋まっているような感じ。だからこそYouTubeの競争はレッドオーシャンだし、底辺YouTuberがうじゃうじゃ埋もれているのが実態。中にはすごい才能があるYouTuberもたくさん眠っていることだろう。" "たくさんの登録者数を持つYouTuberが強い。少ない登録者数しか持たないYouTuberは弱い。弱いYouTuberは、たくさん登録者数をゲットするまで、修行する。そういう世界だ。" "TikTokでは根本的に仕組みが異なる。まず、新規のユーザーが、TikTokでどんなにつまらない動画を投稿しても、数百名には見てもらえる。すごいでしょ?これは学校の自分の学年の全員の前でネタを発表するぐらいのインパクトがある。これはTikTokでファン数ゼロであっても、Twitterなど他の媒体で自分の動画を宣伝しなくても、数百回は行く。" "TikTok最大のイノベーション
さて、TikTokではなぜ、無名の人でも数百人に動画を見てもらえるのか? これは、新規の動画を、全TikTokユーザーで負担しあって見ているからである。
「オススメ」から動画を次々に見ていると、基本的にはバズった動画しか出てこないが、10〜15回に一回は、いいね数がゼロや数個しか着いていないような「新規動画」も紛れ込んで流れてくる。この仕組みを発明したことが、TikTokの真骨頂。"
"フォロワー数を増やすのはどうすればよいか?登録者数が増えるのはどういうタイミングか?リツイートされやすいツイートはどういう傾向があるか?SEOは何が正解なのか?どういう動画がバズるのか?サムネはどうすればいいのか? しかしその修行は、コンテンツ(または何らかのアウトプット)に本質的に関係のある修行なのか?それとも自分のインフルエンス(影響力)を拡大するための修行なのか?" "今までは自分で拡散経路を確保しなければならなかったが、これからはプラットフォーム側の責任になる。そのようなプラットフォームに自然に人が集まり、そうでないプラットフォームは淘汰される。"