しずかちゃんはなぜ出木杉くんではなくのび太だったのか
しずかちゃんがなぜのび太と結婚したのか不思議、という声に対する物語erサイドからの回答 一応、公式には、しずかのパパのセリフもあるし、「雪山のロマンス」中の「そばについててあげないと、あぶなくて見てられないから」というセリフもあって、最小限の理由付けはあります。「主人公特権」という言い方もできるでしょうし、お話しの都合という側面も強いでしょう。 それを分かった上で、こういう切り口もあるだろう、というのを書きます。
同時代に、のび太くらいにダメだった子は1000人くらいいた。その内999人の人生は不遇だった。そうでない1人にスポットライトを当てているから、特別に見えるだけ。 回顧(昔の俺はワルかった、こんな俺でも成功できた、盛り)
立派に大人になれたのび太が、子供時代を振り返って語っているのが、「漫画ドラえもん」だ、という見方。だから、過去の自分のダメさを過剰に誇張して、聞き手の関心を引き込んでいる、という仮説。 恋愛物語なら当たり前の手法なんですけど、作中で「しずかは可愛い。それまでに見たどの女性とも違って見えた」という描写があったとしても、それは主人公である「(のび太にはそう見えた)」というだけなんです。だから万が一、のび太の好みのタイプがすごく特殊だった場合、他の人にとっては「特に可愛いわけでもなんでもない」ということはありえるんですよ。 物語においては、その本筋と関係の薄い情報はカットされます。のび太・スネ夫・ジャイアン・出木杉と男子が4人いて、女子がしずかのみって変でしょう? これは、のび太の生活にとって関心外である女子が他に3人、画面外に隠れているってことですよ。
で、しずかにも選択権がありますけど、出木杉にも選択権がある。そして、適齢期ってものも当然ある。だから結果には常にゆらぎが発生する。 実はコミュニケーション強者ののび太
のび太って、ドラえもんの秘密道具を借りると、(まあ、復讐や覗きにも使おうとするんですが)、かなりの確率で「どうせ楽しいことするのなら、しずかちゃんもさそおうよ」って言いますよね。で、実際いきます。
その間、ジャイアン・スネ夫は何をしていたかと言えば、男同士で野球という、ホモソーシャルな楽しさに没頭していたわけで、実は、のび太の対女性の(いや、対しずか1人のかもしれないけど)能力で言えば、かなりのコミュニケーション強者ですよ。