SF的でありながらSFではないもの
「SF的」なるもの。
科学の有限性が分かるにつれ「サイエンス・フィクション」としてのSFは、なんだか窮屈な「縛り」と感じられる。
ただそれでも、ある種の「SF的」なものには、引き続き私は心惹かれる。
ある種の異常や異物、新文化や変人が加えられて、新たな日常になっていくときの、あるいはなってしまった後の日常の、私たちの現在の感覚からはずれた世界観が引き起こしてくれる、どこかドタバタとした、非現実的な現実感のようなもの。
「サイエンス・フィクション」ではなく、「仮説小説」とでもいうようなタグが生まれてくれないだろうか。たぶん、そうした一群は私にはとても相性がいいだろうから。