読書感想文の構成(原稿用紙5枚版)
あるいは2000文字版。あるいは中学生用版。
▷ざっくりこんな話をした。 pic.twitter.com/Bd6YGPIaWj
https://gyazo.com/3bc7dc7df01ae105adcc65c522c39571
⇒8分間で、チラ裏がりがり。チラシじゃなくてLINEだったわけだけど。
▷アドリブで上から話していったけど、これ結局②と③で、合計して、ちょうど感想じゃない客観情報が全体の半分になるんだな。
補足
「⑤」のまとめで書く、人生への影響、なんていう「いい話」風の箇所は、嘘でもよい。嘘、というか、かなり盛って表現してよい。
「①」の「好きだった理由」というのは、「その作家やレーベルなどを知っていた理由」みたいなのがあればそれが便利という意味だし、歴史なら「その時代を好きだった理由」みたいなことです。「自分の趣味」というのは、「ラブストーリーが好き(だから、この本を手にとった)」みたいなことを書こうってことです。
方法論主義
ここで文字数の目安を無理矢理にでも書いたのは、“感情の盛り上がりの波に乗りやすいような、(起承転結的な)ペース配分” という演出的な意味もあるのだけど、「“5枚” ではなく、“はじめに、で半枚” なら書けるかも!」「あらすじのまとめだけで400文字(原稿用紙1枚)なら書けるかも」と感じてもらうことのほうが主です。
そうやって、労力の目分量が効くようにし、具体的な作業イメージが湧くようにし、「まず手掛けやすい部品を揃えてそれを繋げば全体も出来上がる」という、ビッグピクチャーを手渡すこと。
ワンシーンについて熱情のありったけを語るだけで2000文字が埋まる人は、是非そうしてくれたまえ……
また、「きっかけ」で始めて、「これからの人生」で締める、というのは、あまりに流布してしまった感想文なら書き方で、あまりに「人工的に読み手の感動を引きずり出そうとする、書き手の個性が見えなくなってしまう書き方」と言われるかもしれない。
でもねえ、そもそも「はじめ」や「まとめ」って、そこまで重要ですか? 個性が(手際やギミックみたいなのを別として)出るものですか? と逆に問いたい。
むしろ、「④」のところで語るような内容が本題で、「⑤」なんてのは、感想文の読み手を現実世界へ穏やかに帰すための、スロープや誘導灯くらいの重要性しかないんじゃないの? そんな「いい話」には。読んでる?真面目に、みなさん、という感じで。
小説を買うかどうか決めるときに、本屋さんの店頭で、まず後書きをパラパラと立ち読みしてみる、という方法は、これとは別の要素です。あれは多分、“タイトルだけじゃどんな本か予測しきれないので、製作者のひととなりをそこから読み取っている” ということであって、ここに書いたような「起承転結の結」とはちょっと違うと思いますね。