ブルース・N.ウォーラー『道徳的責任廃絶論:責めても何もよくならない』
from 読んでる本
説明能力は道徳的責任の基準を満たすものではない
自分がなした行為の理由を誠実かつ正直に説明していながらも、その説明が完全に間違っている場合がある
社会心理学には、自分が気づいていない要因の影響を受けて行動しつつも、自分にその要因の影響が及んでいることを否定する実験が多くある
電話ボックスの中で10セント硬貨を拾った人は、ほぼ例外なく(電話ボックスを出た後に出会う)紙束を落としてしまった通行人を助ける
硬貨を見つけなかった人は助けない
しかし硬貨を見つけたことが人助けに影響したと本人は考えない
電気刺激で引き起こされた何かを探すような動作についても、当人は自発的なものと考え、筋の通った説明をする